なつめくん
DONE創作のサブストーリー非番の殺し屋 ミカゲ編 非番の殺し屋
ミカゲ編
「ミカゲくんは、休みの日何してるの?」
「なんだ。藪から棒に」
事務所の端でトレーニングに勤しむミカゲに、ススムは何の気なしに問う。ミカゲは口が達者な方ではない。が、たまにこうして対話を試みるのだ。
「それを知って何になる」
ミカゲは気乗りしない様子だ。懸垂したまま、こちらに目を合わせようとしない。
話は逸れるが、ミカゲが愛用しているこの懸垂マシンは、彼が無断で持ち運んできたものだ。漬物石みたいなダンベルも、もちろん彼の私物だ。
「ただの雑談だよ。ダメかな」
「アンタは俺と話して楽しいのか」
「楽しくなかったら話しかけないでしょ」
ススムは屈託のない笑みを浮かべる。
ミカゲは「うん」と口を閉じ、しばらく熟考した。その間も、懸垂を止めようとはしない。ススムは、そんなミカゲの背中を眺めていた。
3954ミカゲ編
「ミカゲくんは、休みの日何してるの?」
「なんだ。藪から棒に」
事務所の端でトレーニングに勤しむミカゲに、ススムは何の気なしに問う。ミカゲは口が達者な方ではない。が、たまにこうして対話を試みるのだ。
「それを知って何になる」
ミカゲは気乗りしない様子だ。懸垂したまま、こちらに目を合わせようとしない。
話は逸れるが、ミカゲが愛用しているこの懸垂マシンは、彼が無断で持ち運んできたものだ。漬物石みたいなダンベルも、もちろん彼の私物だ。
「ただの雑談だよ。ダメかな」
「アンタは俺と話して楽しいのか」
「楽しくなかったら話しかけないでしょ」
ススムは屈託のない笑みを浮かべる。
ミカゲは「うん」と口を閉じ、しばらく熟考した。その間も、懸垂を止めようとはしない。ススムは、そんなミカゲの背中を眺めていた。