アラカタ
DOODLE終帳×灰・花 幻想の断片※終帳探偵事務所と灰の降る街・花吹雪の夢のPCが登場します。どれが誰かは書いてあったりなかったりします。
いくつかの風景「……? あの、すみません。これ落としませんでしたか?」
「ん? あぁ。すみません、ありがとうございます」
「いえ……なんだかお疲れみたいですね」
「え? ……はは、そう見えますか」
「ええ。よかったらうちの店に寄っていきませんか。近くでカフェを営業しているんです」
「そうなんですか。それなら……」
その時、疲れた顔の男の携帯が鳴る。
「真山です。……お疲れ様です。はい。……はい。わかりました」
男は二言三言電話の相手と言葉を交わすと、通話を終える。そして申し訳なさそうな表情でこちらを見た。
「……すみません。上司から呼ばれてしまいました」
「そうでしたか。大変なお仕事ですね」
「まぁ……そうですね」
「残念ですが、またこの近くに来た際はぜひお立ち寄りください。この近くの雑居ビル1階の、甲子珈琲というお店です」
954「ん? あぁ。すみません、ありがとうございます」
「いえ……なんだかお疲れみたいですね」
「え? ……はは、そう見えますか」
「ええ。よかったらうちの店に寄っていきませんか。近くでカフェを営業しているんです」
「そうなんですか。それなら……」
その時、疲れた顔の男の携帯が鳴る。
「真山です。……お疲れ様です。はい。……はい。わかりました」
男は二言三言電話の相手と言葉を交わすと、通話を終える。そして申し訳なさそうな表情でこちらを見た。
「……すみません。上司から呼ばれてしまいました」
「そうでしたか。大変なお仕事ですね」
「まぁ……そうですね」
「残念ですが、またこの近くに来た際はぜひお立ち寄りください。この近くの雑居ビル1階の、甲子珈琲というお店です」
アラカタ
DOODLE終帳探偵事務所 幻想その2※灰の降る街、終帳探偵事務所のPC登場
※雰囲気で怪物が出ますが雰囲気なのでクトゥルフとか全く関係ないです
オカルトアドバイザー with小柄な医学生「……む」
終帳探偵事務所オカルトアドバイザーである艮逢魔が歩いていると、突如バサバサ、という羽音と共に視界の端に灰色のシルエットが映る。
「すみません! 大丈夫ですか?」
声と同時に逢魔の肩にハトが止まる。振り返れば、逢魔より頭一つ分以上下の位置に白い頭髪が見えた。その頭にもまた、白いフクロウが止まっている。
肩にかかった上着を靡かせて、逢魔はポーズをとった。
「問題ない。この鳥は貴様の使い魔か?」
「使い魔……? あの、大丈夫ですか?」
白い頭髪の小柄な青年――御使ユウは顔を上げて逢魔を見やる。逢魔を思いやるはずの言葉はなぜか、冒頭に「頭」が付いたように聞こえた。
逢魔は「フッ」と笑い、何事もなかったかのように人差し指をピンと立てる。するとバサリと音を立て、ハトがそこに移動した。
2820終帳探偵事務所オカルトアドバイザーである艮逢魔が歩いていると、突如バサバサ、という羽音と共に視界の端に灰色のシルエットが映る。
「すみません! 大丈夫ですか?」
声と同時に逢魔の肩にハトが止まる。振り返れば、逢魔より頭一つ分以上下の位置に白い頭髪が見えた。その頭にもまた、白いフクロウが止まっている。
肩にかかった上着を靡かせて、逢魔はポーズをとった。
「問題ない。この鳥は貴様の使い魔か?」
「使い魔……? あの、大丈夫ですか?」
白い頭髪の小柄な青年――御使ユウは顔を上げて逢魔を見やる。逢魔を思いやるはずの言葉はなぜか、冒頭に「頭」が付いたように聞こえた。
逢魔は「フッ」と笑い、何事もなかったかのように人差し指をピンと立てる。するとバサリと音を立て、ハトがそこに移動した。
アラカタ
DOODLE終帳探偵事務所 幻想※灰の降る街、終帳探偵事務所のPC登場
どこかですれ違っているかもしれない話「はいこれ、頼まれてたやつ。これでこの仕事は終わりだね?」
「はいよ。ばっちりだ」
樫尾 薫が依頼書に記載された物品を手渡すと、馴染みの情報屋まがいの中年の男――よくこちらに仕事を回してくれる――は苦笑した。
「にしても、お前もよくこんな仕事長く続くよな」
「別に? 性に合ってるし、お金に困らないし。いい仕事じゃない?」
「はっ……そうかよ」
男は手渡された物品を丁寧にしまいながら、そうだ、と思い出したような声を上げる。
「最近、また物騒みたいだぜ。仕事柄しゃーねぇかもしれねえけど、あんま遅くまでぶらつかない方がいいかもな」
「はは。こんな仕事してて、物騒じゃなかったこと逆に無くない?」
「そりゃそうだがな。……なんでも、出るらしい」
1370「はいよ。ばっちりだ」
樫尾 薫が依頼書に記載された物品を手渡すと、馴染みの情報屋まがいの中年の男――よくこちらに仕事を回してくれる――は苦笑した。
「にしても、お前もよくこんな仕事長く続くよな」
「別に? 性に合ってるし、お金に困らないし。いい仕事じゃない?」
「はっ……そうかよ」
男は手渡された物品を丁寧にしまいながら、そうだ、と思い出したような声を上げる。
「最近、また物騒みたいだぜ。仕事柄しゃーねぇかもしれねえけど、あんま遅くまでぶらつかない方がいいかもな」
「はは。こんな仕事してて、物騒じゃなかったこと逆に無くない?」
「そりゃそうだがな。……なんでも、出るらしい」