ゆきのしずく
TRAININGテイルズオブザレイズ、バルド夢(固定主)この人にだけは、素直になれないきらいな訳じゃ、ない。けどどうしても好きとは本人にだけは言えない。
「キョウカさん」
そう呼んで私に手を差し伸べてくるこの人はバルドさん。其方に視線をやれば嫌でもその整った容姿が目に入る。
櫛でとかれ頭の上の方で結い上げられたポニーテールも、此方に向けてくる柔らかい表情も、穏やかな物腰ながらもそのがっしりとした肩幅も、そのぼわぼわした服の袖から伸びるすらりとした腕も。……正直に目の毒だ。この人は。
「どうかされましたか?キョウカさん」
『…何でもない』
「そうでしたか」
ふふっ、と愉快げに溢される笑みを浮かべたこの人の胸中など私に知る由もない。何を考えてこの人が私を気にかけているのかもよく分からない。
「メルクリア様が貴女と昼食を共に、と」
1451「キョウカさん」
そう呼んで私に手を差し伸べてくるこの人はバルドさん。其方に視線をやれば嫌でもその整った容姿が目に入る。
櫛でとかれ頭の上の方で結い上げられたポニーテールも、此方に向けてくる柔らかい表情も、穏やかな物腰ながらもそのがっしりとした肩幅も、そのぼわぼわした服の袖から伸びるすらりとした腕も。……正直に目の毒だ。この人は。
「どうかされましたか?キョウカさん」
『…何でもない』
「そうでしたか」
ふふっ、と愉快げに溢される笑みを浮かべたこの人の胸中など私に知る由もない。何を考えてこの人が私を気にかけているのかもよく分からない。
「メルクリア様が貴女と昼食を共に、と」