UsaUsa_mitumaki
DOODLE角うさぎの名前について悩む若者の話お借りしました!
イチカさん
角うさぎにまつわるエトセトラ②精霊には面白い特性がある。精霊は自然と共に生き、自然と共に消滅する生物だ。彼らは万物の大きな流れに沿って生きている。彼らには群れ、という概念こそないものの基本的には、精霊が発生しやすいところでコミュニティを形成してるんだ。昔の実験でね、その精霊のコミュニティにいる子を1匹を誘導して、その子に人間の肉を混ぜた、鹿肉の餌を食べさせたんだ。あぁ、その子自身には特になんの問題はなかった。しかし、その子をコミュニティに戻したときに異変が起きた。同じコミュニティにいた精霊たちが、突然帰ってきたその子を攻撃し始めたんだ。これは面白い発見だったよ。彼らは人間の肉を食べた同族を仲間として認めないんだ。結局仲間から攻撃された精霊は、1匹で生きることを余儀なくされたのさ。つまり……
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DOODLE拾われた角うさぎはどこから来たものかを知りたい話お借りしました!
スピネルさん
角うさぎにまつわるエトセトラ①青い空、白い雲、そんな良い天気のなか、若い色をした芝生たちを踏みしめて、青年はテントの列を通り過ぎていく。ひゅうと気まぐれにふいた風が、青年の赤く長い髪を撫でる。
「(こんなに美しい景色が、魔法でできた偽物なんて、言われなければわからなかったな……)」
そんなことをぼんやり考えながら歩いていると、前の方から一人の女性が、桃色のおさげを揺らしながらやってくる。おさげの女性もこちらに気づいたようで、仰々しくお辞儀をして挨拶をしてきた。
「こんにちは、素敵な『アリス』」
「……その呼び方はやめてくれ、ミミィ」
「ふふっ、ごめんなさいスピネルさん」
スピネルと呼ばれた青年は、むず痒そうに頭を掻く。ミミィはそんな様子を気に掛けることなく、話を続けた。
2848「(こんなに美しい景色が、魔法でできた偽物なんて、言われなければわからなかったな……)」
そんなことをぼんやり考えながら歩いていると、前の方から一人の女性が、桃色のおさげを揺らしながらやってくる。おさげの女性もこちらに気づいたようで、仰々しくお辞儀をして挨拶をしてきた。
「こんにちは、素敵な『アリス』」
「……その呼び方はやめてくれ、ミミィ」
「ふふっ、ごめんなさいスピネルさん」
スピネルと呼ばれた青年は、むず痒そうに頭を掻く。ミミィはそんな様子を気に掛けることなく、話を続けた。