しののめ
DOODLE何も考えずに読む夢十夜(よだ+ゆん) 静かの海後想定ですが、特に関連性はないです「ねぇマスター、いま時間あります?」
閉店間際の店内。掃き掃除を早々に終えた由蛇は、落ち着かない様子でグラスを弄んでいた。柑橘系の香りが、ふわと鼻孔をくすぐる。テーブルを拭く手を止めて、夜鷹は穏やかに目を細めて見せた。
「うん、私にできることなら、喜んで」
「夜鷹さんさ、そういうの……あんま言わない方がいいッスよ」
「誰にでも言うわけじゃないさ」
はいはい、と雑な返事を寄越して、彼は冷蔵庫の扉を開けた。冷えた空気が一瞬頬を掠めて、すぐにぬるくなっていく。カウンターに肘をついてもたれかかっていた夜鷹は、ひとつ瞬きをする。そうして、グラス——由蛇が先ほどまで手にしていた——の前にそっと腰を下ろした。
「練習に、付き合ってほしいんスけど」
1601閉店間際の店内。掃き掃除を早々に終えた由蛇は、落ち着かない様子でグラスを弄んでいた。柑橘系の香りが、ふわと鼻孔をくすぐる。テーブルを拭く手を止めて、夜鷹は穏やかに目を細めて見せた。
「うん、私にできることなら、喜んで」
「夜鷹さんさ、そういうの……あんま言わない方がいいッスよ」
「誰にでも言うわけじゃないさ」
はいはい、と雑な返事を寄越して、彼は冷蔵庫の扉を開けた。冷えた空気が一瞬頬を掠めて、すぐにぬるくなっていく。カウンターに肘をついてもたれかかっていた夜鷹は、ひとつ瞬きをする。そうして、グラス——由蛇が先ほどまで手にしていた——の前にそっと腰を下ろした。
「練習に、付き合ってほしいんスけど」
しののめ
DOODLEある日のBar夢十夜(よだ+ゆん) 前半モブ男視点、後半夜鷹視点 モブ女がナチュラルに薬盛ってるので注意 僕には、お気に入りの店がある。港町として言わずと知れたHAMAの、十七区。大通りを少しだけ曲がった場所に、そのバーはあった。扉を開けると、からんからんと小気味良いベルの音が鳴った。
「いらっしゃいませ。いつも通り、カウンター席でいいかな」
落ち着いた雰囲気の店内に、紳士然としたバリトンボイスが響く。マスターの大人の色気にはやはり慣れないままで、僕はおずおずと頷いた。
カウンターの端近くでは、ここのペットロボである趙雲が、メロウなBGMを奏でて浮かんでいる。その側にそっと腰を下ろしつつ、僕は顔を上げた。
「あ、いらっしゃーい。オーダー、まだッスよね? 何がいい?」
ラフに声をかけてきたのは、ここの若いバーテンダーだった。ギムレットで、と普段通りの注文を返せば、彼は「それが得意なのはマスターだっての」などとぼやきながらも、慣れた手つきでシェイカーを振った。
2294「いらっしゃいませ。いつも通り、カウンター席でいいかな」
落ち着いた雰囲気の店内に、紳士然としたバリトンボイスが響く。マスターの大人の色気にはやはり慣れないままで、僕はおずおずと頷いた。
カウンターの端近くでは、ここのペットロボである趙雲が、メロウなBGMを奏でて浮かんでいる。その側にそっと腰を下ろしつつ、僕は顔を上げた。
「あ、いらっしゃーい。オーダー、まだッスよね? 何がいい?」
ラフに声をかけてきたのは、ここの若いバーテンダーだった。ギムレットで、と普段通りの注文を返せば、彼は「それが得意なのはマスターだっての」などとぼやきながらも、慣れた手つきでシェイカーを振った。
umi910_EB
DOODLE🐍くんは🍸さんを「監視」していると同時に「護って」たら良いなっていう話🍸さんを狙う輩はフルボッコ☆俺の🍸さんには手を出させません🫶っていう執着があったら良いなと思いまして
あと本当戦う🐍くんが見たいんだなぁ 7
しののめ
DOODLEあんまり明るくない夢十夜(ゆん+よだ) ゆんがぐるぐる考えてる メイン後フィチャ前時空 この関係は、期限付きのものであると、知っている。
「夜鷹さーん、もう店閉めちゃいますよ」
入り口の扉から外を覗きながら、由蛇は店内に向かって声をかける。今日はバーの営業には向かない天気だった。というのも開店早々に降り出した雨のせいで、常連のお歴々が帰ってしまってからは、完全に客足が遠のいてしまっていたのだ。
「夜鷹さん? マスター? ……またか」
再三の呼びかけにも、応じる様子はまるでない。呆れたふりをして、少しだけ眉を下げる。由蛇は表にかかった看板をひっくり返して、仕方なく店の照明をひとつ落とした。
「趙雲」
「ここに。」
「雨、あとどのくらいで上がりそう?」
あまり大きな音を立てないように、と殊更丁寧にグラスを洗う。その程度で起きるような人ではないと、知っているくせに。
1983「夜鷹さーん、もう店閉めちゃいますよ」
入り口の扉から外を覗きながら、由蛇は店内に向かって声をかける。今日はバーの営業には向かない天気だった。というのも開店早々に降り出した雨のせいで、常連のお歴々が帰ってしまってからは、完全に客足が遠のいてしまっていたのだ。
「夜鷹さん? マスター? ……またか」
再三の呼びかけにも、応じる様子はまるでない。呆れたふりをして、少しだけ眉を下げる。由蛇は表にかかった看板をひっくり返して、仕方なく店の照明をひとつ落とした。
「趙雲」
「ここに。」
「雨、あとどのくらいで上がりそう?」
あまり大きな音を立てないように、と殊更丁寧にグラスを洗う。その程度で起きるような人ではないと、知っているくせに。