sabasavasabasav
DONEヒクサク×坊。祝祭6のエアスケブでした。すごいCPだと思いつつ好きですし、めちゃんこ楽しかったです。ヒクサク様は純粋な悪役にしないと決めてました。 ▽
血の匂いが、風に乗って流れていた。
斜陽に染まる大地。泥と煙に塗れた戦場のただ中に、いくつもの影が横たわる。貫かれ、焼かれ、あるいは魂を削り尽くされて──それは、かつてティアが〝仲間〟と呼んだ者たちのなれの果てだった。
ティアは、その中心に立ち尽くしていた。
濡れた長棍を手に、泥と血に染まった足で大地を踏みしめる。感情の死んだ瞳。その奥底には、壊れかけた叫びの残響だけが微かに揺れていた。
やがて、背後から足音もなく、あの男が現れる。
「見事だった。──魂を食らう者よ」
純白の外套をはためかせ、ヒクサクが血と死の間を歩んでくる。感情の一切を欠いた表情。その無機質な声に、微かに満足の色が滲んでいた。
3939血の匂いが、風に乗って流れていた。
斜陽に染まる大地。泥と煙に塗れた戦場のただ中に、いくつもの影が横たわる。貫かれ、焼かれ、あるいは魂を削り尽くされて──それは、かつてティアが〝仲間〟と呼んだ者たちのなれの果てだった。
ティアは、その中心に立ち尽くしていた。
濡れた長棍を手に、泥と血に染まった足で大地を踏みしめる。感情の死んだ瞳。その奥底には、壊れかけた叫びの残響だけが微かに揺れていた。
やがて、背後から足音もなく、あの男が現れる。
「見事だった。──魂を食らう者よ」
純白の外套をはためかせ、ヒクサクが血と死の間を歩んでくる。感情の一切を欠いた表情。その無機質な声に、微かに満足の色が滲んでいた。