sato
DONEジュヴFES2で展示していたSSです※3thの主+皆
※名前を覚えるのが苦手な葉佩と皆守の話
その名で呼ぶのはまだ早い放課後の校舎は静かだった。≪生徒会≫の存在を恐れているのか、大半の生徒はチャイムが鳴れば、そそくさと下校する者が多い。
最も、そんなことを一切考慮しないのが≪宝探し屋≫なのだが。
「そういえば、皆守って『こうたろう』だったな」
「はァ?」
「この前、夕薙がそう呼んでただろ」
当の≪宝探し屋≫ ——葉佩九龍は下駄箱の玄関口で、思い出したように皆守へ話しかけた。
「急になんだよ」
「ここに来てもう一週間は経ってるし。いい加減、人の名前くらいはちゃんと覚えておきたくて」
リュックを背負った彼は腕を組んで唸っている。
この≪転校生≫は名前を覚えるのが苦手らしい。普段から海外諸国を巡っている関係上、人の顔と名前が上手く結びつけられない、とは本人の弁だ。
1550最も、そんなことを一切考慮しないのが≪宝探し屋≫なのだが。
「そういえば、皆守って『こうたろう』だったな」
「はァ?」
「この前、夕薙がそう呼んでただろ」
当の≪宝探し屋≫ ——葉佩九龍は下駄箱の玄関口で、思い出したように皆守へ話しかけた。
「急になんだよ」
「ここに来てもう一週間は経ってるし。いい加減、人の名前くらいはちゃんと覚えておきたくて」
リュックを背負った彼は腕を組んで唸っている。
この≪転校生≫は名前を覚えるのが苦手らしい。普段から海外諸国を巡っている関係上、人の顔と名前が上手く結びつけられない、とは本人の弁だ。