yutaxxmic
DOODLE #ふぁあき週間 投稿です。お題は「お守り」を使用しました。いってらっしゃい、おかえりなさい 真木晶は悩んでいた。
密かに想いを寄せていた東の国の魔法使いファウスト・ラウィーニアと想いが通じ合い、他の魔法使いたちには秘密にして交際を始めてからひと月が経とうとしていた。このことを知っているのは他の東の国の魔法使いである三人だけで、その誰もが口が硬い魔法使いばかりであった。そして、それぞれが快く祝福をしてくれていた。
恐らく、他の国の魔法使いに対してファウストと交際することになったことを伝えても、誰もが祝福の言葉を贈ってくれたに違いなかった。それくらい晶はみんなから信頼されていたし、ファウストは見守られていた。それでも二人が秘密にしようと結論づけたのは、晶が魔法舎で暮らす魔法使いたちを召喚した、またはこれまでの賢者たちから魔法使いを引き継いだ現任の賢者だからである。晶は全員に等しく接したいと思っていたし、そうあるべきだと信じていた。それでも晶はファウストを選んでしまった。
5745密かに想いを寄せていた東の国の魔法使いファウスト・ラウィーニアと想いが通じ合い、他の魔法使いたちには秘密にして交際を始めてからひと月が経とうとしていた。このことを知っているのは他の東の国の魔法使いである三人だけで、その誰もが口が硬い魔法使いばかりであった。そして、それぞれが快く祝福をしてくれていた。
恐らく、他の国の魔法使いに対してファウストと交際することになったことを伝えても、誰もが祝福の言葉を贈ってくれたに違いなかった。それくらい晶はみんなから信頼されていたし、ファウストは見守られていた。それでも二人が秘密にしようと結論づけたのは、晶が魔法舎で暮らす魔法使いたちを召喚した、またはこれまでの賢者たちから魔法使いを引き継いだ現任の賢者だからである。晶は全員に等しく接したいと思っていたし、そうあるべきだと信じていた。それでも晶はファウストを選んでしまった。
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DOODLE #ふぁあき週間 に投稿したものです。お題:鏡 を借りました。
鏡よ、鏡 夜も深まり、いつもは賑やかな魔法舎も静けさが支配するようになった頃。東の国の魔法使いファウスト・ラウィーニアの部屋の扉を静かに叩く音が響いた。ファウストはその人物が名乗る前に入るように声を掛けた。扉を叩く音で誰が訪ねてきたのかが分かる、というのもあるが、実際は彼がファウストの部屋を訪ねてくるのはここ最近の定番になりつつあるからだった。彼が魔法使いたちの任務に同行しておらず、魔法舎にいる日に訪ねて来ない方がなにかあったのでは、と心配になるほど彼はファウストの部屋を訪れることが日課になっていた。
扉の向こうの彼が部屋に入る前にファウストは指を鳴らして数本の蝋燭に火を灯す。彼を怖がらせないための、なるべく部屋を暗くしておきたいファウストなりの譲歩であり、配慮であった。
3461扉の向こうの彼が部屋に入る前にファウストは指を鳴らして数本の蝋燭に火を灯す。彼を怖がらせないための、なるべく部屋を暗くしておきたいファウストなりの譲歩であり、配慮であった。