kesyo_0310
DONEふみ天SS九本目「やがて明く夜」ちょっと直す~~???
やがて明く夜 夜の河川敷に、オレンジ色のブルゾンが溶け込むように座り込んでいた。
天彦は足を止めると、薄く息を吐き出した。まだ肌寒さが残る季節だ。吐き出した息は、空気をほんの少しだけ白く染めながら藍色の夜空に溶けていく。一瞬思案して、天彦は河川敷に降りて行った。
「ここにいらしたんですね」
ふみやの背中に声を掛け、ゆっくりと近付く。おもむろに、ふみやが振り返った。いつもと変わらない、感情の読めない表情。気だるげな紫色の瞳と目が合った。
「もう夕飯だろ。何しに来たんだ?」
ふみやはいつもと変わらない調子で言いながら、また河川敷へと目を向けた。暗い水面に、中途半端な月が形を崩しながら揺蕩っている。
「お夕飯だからですよ」
1292天彦は足を止めると、薄く息を吐き出した。まだ肌寒さが残る季節だ。吐き出した息は、空気をほんの少しだけ白く染めながら藍色の夜空に溶けていく。一瞬思案して、天彦は河川敷に降りて行った。
「ここにいらしたんですね」
ふみやの背中に声を掛け、ゆっくりと近付く。おもむろに、ふみやが振り返った。いつもと変わらない、感情の読めない表情。気だるげな紫色の瞳と目が合った。
「もう夕飯だろ。何しに来たんだ?」
ふみやはいつもと変わらない調子で言いながら、また河川敷へと目を向けた。暗い水面に、中途半端な月が形を崩しながら揺蕩っている。
「お夕飯だからですよ」