minegiku
TRAINING唯一の居場所 ここは…どこだ。真っ暗な空間にポツンと一人突っ立っている。訳も分からず辺りを見渡すも何もないただの闇。その真っ暗な空間から抜け出そうとゆっくりと歩き始める。あたり一面何一つ変わる様子もなく歩き続ける。歩いても歩いてもどこまでも闇が広がっていて何も変わることがない状態に不安が募る。不安はその歩を速めていき、いつしか早歩きになっていた。何かないかとあたりを見渡し気持ちを落ち着かせようとするも、何にも見えない真っ暗な闇はさらに不安感を募らせた。次第に早歩きだった歩は走りだし、ひたすら訳も分からず走り続けていた。息を切らして、汗を垂らしながら、とめどなく続く長い闇の中を必死に走って、走って、走った。でもやっぱり何もなくて、不安で、怖くて…哀しい気持ちになる。何もない闇を走り続けるなか、体力の限界を迎えた俺はその場に立ち尽くしている。
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