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    minegiku

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    minegiku

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    雨が激しく降る日は大概悪夢を見る。シエルが亡くなる日の夢だ。俺はいつも情けなく泣いている。シエルを抱き柄にもなく声を上げながら。そして世界が暗転し闇に包まれていく。それからここが現実なのか暗転した世界なのかすらも分からずぼんやりと目を醒す。頭の中まで広がる鈍痛と体中汗でびっしょりとなる自身に、いつまでもあの光景がこびりつき考えしまう頭に、つくづく嫌気がさした。もちろん、シエルを忘れたい訳では無いが、あの出来事は相当堪えたのだ。そして、虚ろな眼を向けながら外に出る。雨はいつも俺の体に当たる度に、刃の如く鋭く痛みを感じさせる。まるで、シエルが痛みを訴えているのかと感じる。あの時俺がもっと早く見つけてやれば、シエルを死なせずに済んだかもしれない…ステラを1人にすることもなかっただろう…そもそもあの時に呼び出さなければ…雨の降りしきる中思いを馳せることしか出来ない自分に腹が立つ。強く握りしめた拳はいつしか、爪が食い込むくらいに握られ、うっすらと血が滲み出す。自分の行いは許されるものじゃないことは自分が1番よく分かっている。自分の罪をこの雨に懺悔していると目の前が少し陰り、バタバタという音が耳に入る。途端に冷たく痛い程降りしきっていた雨がパタリと止んだ。重たく下を向いていた顔を上げると黒色の傘が見える。
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