りんりん
DONEディア〆。人間パロ。BがLしてるお話なので苦手な方はご注意ください。主よ、人の望みの喜びよ 窓から差し込む春の柔らかな日差しを受け、彼の白い頬が輝いている。私はぼんやりとその美しさに見惚れていた。
「うん、君のいう通りとても興味深い。借りてもいいのか」
「もちろん。私はもう読んだし、君とこの本について語り合うのが楽しみだ」
私が応えると、ルシファーは綺麗な微笑と共に本を閉じ、その本を愛おしげに眺めた。彼のこんな表情が見れるなら、この本を探した労力も、費やした金銭も、全く惜しくはないと思う。
私がこの美しい青年と出会ったのは、二年ほど前。街中の古書店だった。
神学校の学生だという彼は、知人に勧められた本を探していた。偶然客として店に居合わせた私は、彼と店員の会話を耳にした。盗み聞きなどと人聞きの悪い言葉で責めないでほしい。確かに私は一目で彼の美しさ、その佇まいに心惹かれてついふらふらと近づいたのだが、彼の探す本のタイトルが聞こえたのは、本当に偶々なのだ。そして、彼の探す本が我が屋敷の蔵書にあったことも、類稀なる幸運だった。
5256「うん、君のいう通りとても興味深い。借りてもいいのか」
「もちろん。私はもう読んだし、君とこの本について語り合うのが楽しみだ」
私が応えると、ルシファーは綺麗な微笑と共に本を閉じ、その本を愛おしげに眺めた。彼のこんな表情が見れるなら、この本を探した労力も、費やした金銭も、全く惜しくはないと思う。
私がこの美しい青年と出会ったのは、二年ほど前。街中の古書店だった。
神学校の学生だという彼は、知人に勧められた本を探していた。偶然客として店に居合わせた私は、彼と店員の会話を耳にした。盗み聞きなどと人聞きの悪い言葉で責めないでほしい。確かに私は一目で彼の美しさ、その佇まいに心惹かれてついふらふらと近づいたのだが、彼の探す本のタイトルが聞こえたのは、本当に偶々なのだ。そして、彼の探す本が我が屋敷の蔵書にあったことも、類稀なる幸運だった。