みなも
MAIKING序盤の序盤の序盤だけど自分の尻叩き用にあげます…よその子がいっぱい出てくるよ!うちの子もなんか一人増えたよ!
うちよそ第2話【第1幕】 ジリリリ、と、何だか懐かしい音が店内に響いて玖朗は目を上げた。音を立てているのは、今ではなかなか見かけないダイヤル式の電話である。黒地で、受話口と通話口の金枠が洒落たアンティーク品のようなそれも例によって先代よりそのまま引き継いでいるもので、見た目に反し今でもきちんと機能する。
「お電話ありがとうございます〜、同源茶店で御座います」
『やぁ医生』
「おや。アンタが電話だなんて逆に珍しいね」
『ん、今日はちょっと立て込んでいて出向けないんだ……それでな、例の件、情報が入ったんだ。彼も一緒に連れて来てくれるか? 「宝来」まで』
「えっ、いや待って……何でよりにもよってあそこなの……?」
玖朗の声に嫌悪感が滲み出ていたのか、電話の向こうの声が宥めるような声色になる。
14473「お電話ありがとうございます〜、同源茶店で御座います」
『やぁ医生』
「おや。アンタが電話だなんて逆に珍しいね」
『ん、今日はちょっと立て込んでいて出向けないんだ……それでな、例の件、情報が入ったんだ。彼も一緒に連れて来てくれるか? 「宝来」まで』
「えっ、いや待って……何でよりにもよってあそこなの……?」
玖朗の声に嫌悪感が滲み出ていたのか、電話の向こうの声が宥めるような声色になる。