落書き
MOURNING蚀博♂なかみなし
下拵えもすきずき フィディアの尾は美しい。スイッチを切り替えて、天井の照明の眩しさが抑えられると、鱗の光沢にいくつもの色が与えられる。宝石のようだとも思う。加えて、種族特有のものなのかヴィーヴルの尾とは違い、しなやかで柔らかく張りがある。ドクターは目の前のそれに夢中になった。正確には、現実から逃避するために夢中になろうとした。
会話も何もない静かな空間で、二人の男がベッドの上で向かい合っていた。コロセラムの指先がドクターの閉じた膝に触れる。ひやりとして冷たい。それに対してドクターは先程シャワーを浴びてきたばかりだ。湯気も髪を滴る水分も全て拭き取られてしまったが、じわりと内側から発熱するように高くなった体温に掌が沈み込んだので、ドクターは思わず背筋を震わせた。
2642会話も何もない静かな空間で、二人の男がベッドの上で向かい合っていた。コロセラムの指先がドクターの閉じた膝に触れる。ひやりとして冷たい。それに対してドクターは先程シャワーを浴びてきたばかりだ。湯気も髪を滴る水分も全て拭き取られてしまったが、じわりと内側から発熱するように高くなった体温に掌が沈み込んだので、ドクターは思わず背筋を震わせた。