穂山野
DONE【マッキャリ】2019.2 かべうちに置いたもの。診断メーカーのお題「どうしてこんなにも」
どうしてこんなにもなにをしていても気にはなるのだから仕方がない、という諦観をキャリバーには抱く。
ボラーもヴィットも気にはなるのだが、それぞれ「大丈夫だな」というところに帰着するので余程深刻でない限りはそっとしておく。
それが適度な距離感だと思う。それぞれ大人であるのだし。
この身体年齢に見合うような記憶も記録も私たちは持っている。
ツツジ台に降りてきた私たちが裕太や六花、内海と関わる中で得たものは「自分でも自分が思うようにならない」ことや「自分で答えが出せないこと」があるということだった。
今まではそういったことはなかったのだ。
人であることを学習して記憶していく過程で「気にしなくていい」ということができなくなった。
初めてのことだ。
725ボラーもヴィットも気にはなるのだが、それぞれ「大丈夫だな」というところに帰着するので余程深刻でない限りはそっとしておく。
それが適度な距離感だと思う。それぞれ大人であるのだし。
この身体年齢に見合うような記憶も記録も私たちは持っている。
ツツジ台に降りてきた私たちが裕太や六花、内海と関わる中で得たものは「自分でも自分が思うようにならない」ことや「自分で答えが出せないこと」があるということだった。
今まではそういったことはなかったのだ。
人であることを学習して記憶していく過程で「気にしなくていい」ということができなくなった。
初めてのことだ。
穂山野
DONE【マッキャリ】+【新世紀中学生】2019.2 診断メーカーのお題などで書いたSS6本をまとめたもの
色彩キャリバーんちさあ、猫が家主って感じだったぜ、とボラーがアイスミルクティーにガムシロップを入れながら話す。
ふーん、とさして興味のなさそうにとりあえず相槌だけ打つヴィットの声。
「お前もうちょっとなんかあんだろ」ボラーはそうやっていつもヴィットの相槌に同じ言葉を返す。
「マックス、もう一個ガムシロ」と手を伸ばすボラーに自分のアイスコーヒーについてきたガムシロップを渡す。
「どんな部屋だった」
その質問にチラリと視線だけを投げ、
「まあ、おおかた想像通りって感じ。猫のものはキチンとしててさ、新しくてキレイにしてんだけど他はなんもねえ感じの」
寝るためのベッド。
食べるための食器。
ガランとしたキッチンは必要最小限ですらない。
9359ふーん、とさして興味のなさそうにとりあえず相槌だけ打つヴィットの声。
「お前もうちょっとなんかあんだろ」ボラーはそうやっていつもヴィットの相槌に同じ言葉を返す。
「マックス、もう一個ガムシロ」と手を伸ばすボラーに自分のアイスコーヒーについてきたガムシロップを渡す。
「どんな部屋だった」
その質問にチラリと視線だけを投げ、
「まあ、おおかた想像通りって感じ。猫のものはキチンとしててさ、新しくてキレイにしてんだけど他はなんもねえ感じの」
寝るためのベッド。
食べるための食器。
ガランとしたキッチンは必要最小限ですらない。