めいめい
DONE屍の行方[オグナバ小説]全年齢向けだけどBL要素がっつりあるから気を付けて。若干グロ、若干フェティッシュ。流血注意。
新紋章の追加シナリオでナバール死亡でED迎えた先の妄想文。
何でも許せる人向け。
屍の行方洞窟にビュウビュウ、風が吹き込む。
雨上がりの海の、何処か土の香りの混ざった潮風。
遠く聴こえる海鳴りと鴎の声。寄せ返すまだ高い波の音。じめじめと苔生し、舟蟲の這う岩壁から染み出す磯の有機的な匂い。暗がりにうっすら射し込む陽光の白い筋。
その中に巻かれた包帯を赤黒く染めた屍がひとつ、転がっていた。
血と泥にまみれた長い黒髪。
満身創痍ながらすらりとした体躯。
顔は見えない。
下には粗末な毛布。それも屍の流した血膿が染み込んだのか、どす黒く変色している。
その傍らに、革鎧を身につけた大柄の男が佇む。
後ろに撫で付けた金の髪に虎狼の如く冷たい碧眼。頬に十字の傷を刻み付けた男は歩み寄ると、転がる屍の腹を靴先で軽く蹴り上げた。
19058雨上がりの海の、何処か土の香りの混ざった潮風。
遠く聴こえる海鳴りと鴎の声。寄せ返すまだ高い波の音。じめじめと苔生し、舟蟲の這う岩壁から染み出す磯の有機的な匂い。暗がりにうっすら射し込む陽光の白い筋。
その中に巻かれた包帯を赤黒く染めた屍がひとつ、転がっていた。
血と泥にまみれた長い黒髪。
満身創痍ながらすらりとした体躯。
顔は見えない。
下には粗末な毛布。それも屍の流した血膿が染み込んだのか、どす黒く変色している。
その傍らに、革鎧を身につけた大柄の男が佇む。
後ろに撫で付けた金の髪に虎狼の如く冷たい碧眼。頬に十字の傷を刻み付けた男は歩み寄ると、転がる屍の腹を靴先で軽く蹴り上げた。
めいめい
DONE偶然[オグナバ小説]1億万年振りに完成できた文章です。
短いしエロも無いですが書けただけで万々歳です。
少し濃い目のチュー表現有。
偶然はぁはぁ……と荒れた呼吸をそのままに、累々たる屍の山の上に立ち尽くす影が二つあった。ひとつは武骨な大剣を手にした大柄の革鎧の男。もうひとつは両手に双剣を携えた細身で長髪の、長衣を纏った男。共に返り血に濡れ、衣類や防具も所々切り裂かれ破損して地肌と生傷が覗いている。
ふたりは互い以外に息のあるものがそこにもう存在しないことを確かめると、ほぼ同時にその場に尻をつき、座り込んだ。
目も、顔も合わせないまま背中だけを合わせて、やがて息が整ってくると大柄の方が腰に下げた簡素な革袋を呷り、ごくごくと喉を鳴らして飲み下した。
「貴様も水を飲んでおけ、ナバール」
そう告げて背後の長髪──ナバールに革袋を放る。
ナバールは振り向きもせずそれを受け取り、呷ると無言で空の革袋を投げ返した。
2514ふたりは互い以外に息のあるものがそこにもう存在しないことを確かめると、ほぼ同時にその場に尻をつき、座り込んだ。
目も、顔も合わせないまま背中だけを合わせて、やがて息が整ってくると大柄の方が腰に下げた簡素な革袋を呷り、ごくごくと喉を鳴らして飲み下した。
「貴様も水を飲んでおけ、ナバール」
そう告げて背後の長髪──ナバールに革袋を放る。
ナバールは振り向きもせずそれを受け取り、呷ると無言で空の革袋を投げ返した。