水月 千尋
DONEカイ類。自覚ありのカイトと自覚なしの類くんの話。
【君だけの僕】
「類くん、これどうかな?」
そう言ってくるりとターンしたカイトが身に付けていたのは普段のショー衣装ではなく、怪盗のイメージで作ったという衣装だった。白を基調としていて、ブローチなどの装飾品が多めだったりマントの裏地に柄があったりと、怪盗の言葉とは真逆になかなか目立つ意匠だ。どんな怪盗役の為に作ったのか類には分からなかったが、全体的に明るい印象でまとめてきたのはショーでの見映えも考慮したのかもしれない。
──後でちょっと脚本を見せてもらおうかな。
演出家としての評を定めた後。ベンチに腰を下ろす一個人として、類はカイトの全身を改めてじっくり見やった。
白のタキシードにも似たそれはカイトの落ち着いた雰囲気をよく引き立てていた。端的に言って、かっこいい。どこかで見たような気もするが、今はそれほど気にしなくても構わないだろう。
3682「類くん、これどうかな?」
そう言ってくるりとターンしたカイトが身に付けていたのは普段のショー衣装ではなく、怪盗のイメージで作ったという衣装だった。白を基調としていて、ブローチなどの装飾品が多めだったりマントの裏地に柄があったりと、怪盗の言葉とは真逆になかなか目立つ意匠だ。どんな怪盗役の為に作ったのか類には分からなかったが、全体的に明るい印象でまとめてきたのはショーでの見映えも考慮したのかもしれない。
──後でちょっと脚本を見せてもらおうかな。
演出家としての評を定めた後。ベンチに腰を下ろす一個人として、類はカイトの全身を改めてじっくり見やった。
白のタキシードにも似たそれはカイトの落ち着いた雰囲気をよく引き立てていた。端的に言って、かっこいい。どこかで見たような気もするが、今はそれほど気にしなくても構わないだろう。