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PROGRESSシルヴァン独壇場の健全回。ディミレスの気配はない。crush3*1青海の節も半ばに差し掛かろうとしていた。山頂に座すだけに麓と比べれば大修道院の空気はひんやりと涼しいが、天に近いゆえに陽射しは強い。夏に近づき汗ばむ日も増えてきたためか、厳粛な黒地の制服から軽やかな薄香色を地とした夏服に切り替えた士官学校生の姿がちらほらと見られるようになっている。
そんな気候に抗い、頑なに黒い制服を着続けていた生徒がその日、皆と同じく夏服を纏って教室に現れると、室内はどこかほっとしたような空気が流れた。彼は前節の課題以降もほとんど休むことなく出席していたが、喪に服して俯き黒い制服を脱ごうとはしなかったのだ。そんな彼が軽やかな夏服に袖を通したということは、前に進むべく顔を上げたということだろう。
11142そんな気候に抗い、頑なに黒い制服を着続けていた生徒がその日、皆と同じく夏服を纏って教室に現れると、室内はどこかほっとしたような空気が流れた。彼は前節の課題以降もほとんど休むことなく出席していたが、喪に服して俯き黒い制服を脱ごうとはしなかったのだ。そんな彼が軽やかな夏服に袖を通したということは、前に進むべく顔を上げたということだろう。