44_mhyk
DONE #ブラネロふぁみりー_思い出アルバムブ似のべびを授かった(出産していません)魔法舎のブラネロの小話です。
食欲も、見た目も、誰に似たんだか。
誰に似たのか「母乳なんて出ないだろ、俺もあんたもさ。これ、どうすんの……?」
「いや、第一声がそれかよ」
二人の間で体を小さく動かしながら眠る赤ん坊を見下ろして、ブラッドリーが比較的冷静に突っ込みを入れる。
そういうこと、が起こることがあるのは知っていた。肌を重ねてなお、そういうこと……確率としては、長く生きてきた双子が過去に一度確認したかどうか、くらいの稀なそれ……が自分とネロの間に起こるとは、ブラッドリー自身思っても見なかった。
赤ん坊は、ふわふわと細い黒と銀の髪が生えていた。
肌の色といい、どう見ても。
「あんただよな」
「俺寄りだな。にしても生まれたての人間よりサルッとしてねえもんなんだな」
「普通の生まれ方する赤ん坊の月齢でいくと、もうちょっと後の状態じゃねえかなこれ」
3186「いや、第一声がそれかよ」
二人の間で体を小さく動かしながら眠る赤ん坊を見下ろして、ブラッドリーが比較的冷静に突っ込みを入れる。
そういうこと、が起こることがあるのは知っていた。肌を重ねてなお、そういうこと……確率としては、長く生きてきた双子が過去に一度確認したかどうか、くらいの稀なそれ……が自分とネロの間に起こるとは、ブラッドリー自身思っても見なかった。
赤ん坊は、ふわふわと細い黒と銀の髪が生えていた。
肌の色といい、どう見ても。
「あんただよな」
「俺寄りだな。にしても生まれたての人間よりサルッとしてねえもんなんだな」
「普通の生まれ方する赤ん坊の月齢でいくと、もうちょっと後の状態じゃねえかなこれ」
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DOODLE #ブラネロふぁみりー_思い出アルバム展示作品
ふわっとしたお話。色々適当。
厄災討伐後の平和な日常世界線。
一人息子が居なくなって焦る二人。探し出した先に居たのは……
とある日の家族の1日。
誰に似たのかとある日の夕方。
「ブラッド! チビがいねえ」
「は?」
出迎えたネロの第一声に、任務から戻ってきたブラッドリーは眉間にシワを寄せた。
「その辺に居るんじゃねえか」
「気配が辿れないんだ」
「……」
即座にブラッドリーの周りの空気が張り詰める。
精霊達がピリついているのがネロにも伝わった。
「居ねえな」
「ちょっと目を離した隙に……悪い、俺がちゃんと見てなかったから」
「とにかく、探すのが先だ」
《アドノポテンスム》
ブラッドリーは箒の上に立ち、そのまま上空へと浮き上がる。まだ幼いとはいえ魔法使いだ。更にブラッドリーとネロの子だと知れたら狙われる可能性は大いにある。だからこそ人目につかない北と東の国境を隔てる山の麓に家を建てたのだが、それでも可能性はゼロではない。
1837「ブラッド! チビがいねえ」
「は?」
出迎えたネロの第一声に、任務から戻ってきたブラッドリーは眉間にシワを寄せた。
「その辺に居るんじゃねえか」
「気配が辿れないんだ」
「……」
即座にブラッドリーの周りの空気が張り詰める。
精霊達がピリついているのがネロにも伝わった。
「居ねえな」
「ちょっと目を離した隙に……悪い、俺がちゃんと見てなかったから」
「とにかく、探すのが先だ」
《アドノポテンスム》
ブラッドリーは箒の上に立ち、そのまま上空へと浮き上がる。まだ幼いとはいえ魔法使いだ。更にブラッドリーとネロの子だと知れたら狙われる可能性は大いにある。だからこそ人目につかない北と東の国境を隔てる山の麓に家を建てたのだが、それでも可能性はゼロではない。