さわべ
MAIKING書きかけの明るくないミズヒス。小説投稿のテストも兼ねて。(仮)並んで歩く男の薄い肩が触れた。それがあまりにも頼りないから、俺は途方に暮れてしまう。真夜中なのに明るいこの街で、こいつだけがするりと影に溶けてしまいそうだった。
「ミズキ……?」
細い手首はいつもと同じ冷たさだった。死んでるみたいだろ? と笑って見せたその顔が今はもう思い出せないくらい遠く思える。力を込めたら砕けてしまうと思った。こいつの体があまりに脆いことを知ってしまった。
「本当に冷てぇな」
「ミズキが熱すぎるんだよ」
わずかに笑いを含んだ声が耳に届く。こっちの気持ちなんて知らないようなその様子に、腹を立てたいのに出来なかった。ただ良く分からない気持ちが胸に残って、その居心地の悪さだけが残る。
「もう帰ろう。終電、なくなっちゃうでしょ」
352「ミズキ……?」
細い手首はいつもと同じ冷たさだった。死んでるみたいだろ? と笑って見せたその顔が今はもう思い出せないくらい遠く思える。力を込めたら砕けてしまうと思った。こいつの体があまりに脆いことを知ってしまった。
「本当に冷てぇな」
「ミズキが熱すぎるんだよ」
わずかに笑いを含んだ声が耳に届く。こっちの気持ちなんて知らないようなその様子に、腹を立てたいのに出来なかった。ただ良く分からない気持ちが胸に残って、その居心地の悪さだけが残る。
「もう帰ろう。終電、なくなっちゃうでしょ」