怪異対策課へ所属する事になってしまったある村雲江の話「にゃーは猫又憑きなんですにゃあ」
「はぁ……」
具現されたのはついさっき。なんだかこじんまりした部屋で、主と思われる彼女とふたり。
最初のにゃー、は一人称だろうか?
ちょこんと向き合う形で座りながら、にゃあにゃあと説明をされる。
「審神者というものは変なのに狙われやすいらしいのですにゃ、そこでお偉い様方は“そういう物に強い人間”を拉致したりスカウトしたりして、一人一振り相刀(あいかた)を具現させ、怪異の相手をさせてるのですにゃ。にゃーの家系は代々この仕事をやっていますにゃあ」
「待って、それで俺……?俺が主の相刀……?」
「はいですにゃ」
こくり。糸目な彼女はほわほわと笑っており、強さなど微塵も感じられない。
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