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    1ion92286689

    帝幻・幻帝・寂乱

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    私は、13RTされたら「魔法少女が捕まった」をお題にした幻太郎のえっちなお話を書きます!
    こちらの書き出しです。13RTはされていませんが、面白そうなので少し描いてみました。

    #夢野幻太郎
    fantaroYumeno
    #ヒ腐マイ
    hypmic bl
    #魔法少女パロ
    parodyOfAMagicalGirl

    魔法処女ファントム 第一話 小生のバカ! 世の小説家は、締め切りとどのように向き合っているか皆さんはご存知だろうか?小生はは締め切りの前の締め切りなるものを作っております。
     出版社と相談して決めた締め切りの前に自分の締め切りを作っておくと本当の締め切りの前になんとか書き上げることができるのです!というのは、嘘です。そんな事をしても間に合わない時は間に合いません。
     泣こうが喚こうがシメキリはやってっくる。しかし、明けない締め切りはないもので、今日も小生はギリギリで小説を書き上げ、最後の送信を終えるEnterを人差し指でポチッと押し、もう2度と画面など見たくないとパソコンの上に目を閉じて倒れ込みました。
     
    「もっしーもーし!小説家のオニーサン!」

    静寂を切り裂いて声が聞こえてきた。やけにテンションが高く、甲高い声だ。うるさいな。

    「おきてよ!ボクと契約して魔物を倒す魔法処女になって欲しいんだ!」

     魔法処女?なんだそのアホエロ同人誌に出てきそうな言葉は。ましてや小生は男ですよ、処女もクソもないだろう。
     声の主が気になって顔を上げると全身ピンク色の握り拳と同じくらいの大きさの兎のような生き物がいた。そいつは瞳をうるうるさせながら小生に語りかけてきた。

    「やっーと起きてくれた!起きてくれなきゃボクの魔法の力で無理矢理起こすところだったんだからね!ボクの名前はラムダ。妖精達の住むチューオーク界からやってきた、愛の妖精だよん♡清らかな体でボクと契約を結んでシブヤの街を守ってくれる魔法処女を探してるんだ!」

     魔法....このピンク色の獣は妖怪かなにかの類いなのか。いや、きっと締め切り明けの小生が見ている幻覚か夢のどちらかでしょう。
     そのピンク兎はどうやら小生に契約を持ちかけているらしい。内容はこちらのお願いを一つ叶える代わりに、魔法処女なるものに変身してシブヤの街を襲う化け物を倒して欲しいなどというものだった。 
     もし、叶えたい願いが見つからなくても、契約さえしていればその魔法処女とやらになった後にでも叶えることができるらしい。

    「さあ、ボクと契約してくれる気になったかな、
    オニーサン?いや、ゲンタロー!」

    「ええ、なってもいいですよ。それ」

     どうしてもそのうるさい声を締め出したくて二つ返事で答えを返した。叶えたい願いは後で考えますから、とにかく小生の前から消えて欲しい。眠らせてくれ.......。
     残ったわずかな気力を頼りにそのまま執筆作業を行っていた部屋からふらふらと立ち上がり寝室にひっき放になっていた布団に倒れ込んだ。



     この時の夢野幻太郎は知らなかった。魔法処女の過酷さを。







     窓を開けると清々しい朝の空気が入り込んでくる。空は雲ひとつない青空だ。腹を空かせた幻太郎は伸びをしながら朝食を作るために台所へ向かった。
     それにしても昨日は不思議な夢を見たな。ピンク色の兎の甲高い声がいまだに耳に残っている気がする。魔法処女ってなんだ?今思い出しても自分の夢ながら恥ずかしい。締め切りって本当に恐ろしいな。
     ハイになっていた頭から捻り出される夢がマトモなわけ無いじゃないかと、無理矢理自分を納得させて朝食の準備をする。今日は人参とハムと卵が残ってるから、これでオムレツを作ろう。冷蔵庫の卵の賞味期限が1日過ぎていたから早めに使ってしまいたい。
     パックから3つ卵を取り出し続けてハム、
    人参....?人参が、無い。昨日の夕飯で使い切れなかったからラップを巻いて保存していた人参の半分が無くなっている。どこに消えた?考え込んで目を落としたテーブルの上に見慣れないピンクが目に入った。

    「あっ!オハヨーゲンタロウ。昨日はよく眠れた?今日から魔法処女としての役目をキチンと果たして貰うからね!ヨ・ロ・シ・ク♡あと、ボクのことは気軽にラムダって呼んでね。よろしくねボクのポッセ!」

    兎=ラムダは半分に切られた人参を齧りながら話しかけてきた。




    「へ?」






    「ひぃ!夢じゃなかった小生のバカ!バカァ!なんて事してんだっうっ、ぐす。嫌だぁ魔法処女なんてなりたくない..うっぅ..」


     恥ずかしさで号泣しながら子供のように駄々をこねる。本当に24歳の男子なのか?自分で自分を疑いたくなるが、涙と絶望と羞恥心は止まらない。朝からこんな恐ろしい事実を突きつけられてマトモでいられる奴なんているのか?

    「うっせーんだよ!契約したからにはキチンと役目を果たして貰うぞ。夢野幻太郎。これはお願いじゃなく命令だ」

    ドスの効いた低音がラムダから出てきた。

    え?あの、甲高いお声はどちらへ?

    「ちっ!これだから童貞は」

     ラムダは冷めた目で小生を睨みつけどこからか取り出してきたタバコまで加えて吸い始めた。
    ん?童貞は関係なくないか?しかしラムダの気迫に押されてそんなツッコミも入れる事が出来ずに1人突っ立っていた。
     精神をすっかりすり減らし、涙の跡が残る顔で小生は作りたてのふわふわオムレツを口に運んでいた。ラムダがキラキラの可愛い目をこちらに向けてくるので、仕方なく端っこの方をスプーンで掬って小皿に持って置いてやる。

    「いっただきまーす!」

     モグモグと美味しそうに、小さな口でオムレツを頬張る姿を見ていると、さっきまでの口調の変化や気迫を忘れてしまいそうになる。騙されるな!夢野幻太郎。コイツは可愛い妖精なんかじゃない!頭の中で自分に言い聞かせていると、オムレツを食べ終わったラムダが話しかけてきた。


    「運命を受け入れた素直で賢いゲンタローには今から魔物退治に出かけてもらいます!
    ボクと一緒にシブヤの街にレッツラゴーだよ☆」

    「シブヤの街にレッツラゴーだよ☆なんて貴方いいますけど、その姿の貴方と小生は街に行きとうないです」

    ピンク色の喋るウサギなんて目立つに決まっている。

    「ダイジョービ!ダイジョービ!こういう時のためにボクお得意の魔法があるから。えいっ!」

     ボワンっ!と音が鳴りピンクの煙がラムダを包む。煙の量が多くて幻太郎は少しむせた。20秒ほどで煙が晴れ目を開けるとピンク頭の小柄で可愛らしい男の子が立っていた。

    「もしかして....貴方、ラムダですか?」

    「そのとおーり!」

    人間に変身したラムダが得意げに腕を組む。

    「この姿ならゲンタローと一緒にいてもいいんだよねじゃあ気を取り直して出発!」

    「...くっ,不本意だか仕方ないですね」

    こうして小生は、シブヤの街の魔物退治に駆り出させれた。
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