10月31日公演
盧笙が優しい　誕生日なので


ろ「はいどーもーどついたれ本舗いいますー」
さ「(手拍子しながら)♪バースデーハッピ〜バースデーハッピ〜バースデーハッピ〜ディア」
ろ「(さえぎって)いや気持ち悪！逆や逆！ハッピーバースデー！」
さ「えっおおきに〜ボク今日誕生日なんですよお」
ろ「ちゃうわツッコミや今のは」
さ「盧笙さんのツッコミはボクにとってプレゼントみたいなもんです」
ろ「やかましい！なんや今のバースデーソングは」
さ「♪バースデーハッピ〜」
ろ「不協和音やないか」
さ「不安になりますよねえ　生産雇用の減少、物価の低落」
ろ「その不況やないって！景気の話はしてない！」
さ「ボク、イチゴのってるんが良いです」
ろ「ケーキの話もしてないからな！」
さ「ろうそくも立ててなっ」
ろ「お前の誕生日ケーキのリクエストをするな」
さ「えっ‥‥ケーキ‥‥無いん‥‥？」
ろ「‥‥(苛立って)後でな！！」
さ「うちの相方優しいでしょお」
ろ「はい漫才始めさしてもろてもええですか？」
さ「今日も頑張って漫才やっていきましょーいうて」
ろ「しかし不景気っていうのはホンマですねえ」
さ「そうですねーボクらも今こうして劇場立たしてもろてますけど、いつこの劇場潰れるか分かりませんもんね」
ろ「お、おお、笑えへん話題出したな急に」
さ「仕事無くなったらどうしますーいう話ですよ」
ろ「転職せなあかんってなった時ですね」
さ「でもボク芸人が天職なんで転職するなんてショックすぎて食事も喉通らんくなりますね」
ろ「ダジャレやないか」
さ「(力こぶを叩きながら)芸人が天職なもんで」
ろ「やかましい！お客さんも甘やかさんといてください　すぐ調子のるんで」
さ「もし仕事変えるーってなったらやってみたい仕事あんねん」
ろ「何ですか？」
さ「警察官」
ろ「あーかっこいいですね　町のヒーローですもんね」
さ「警察官になったら、立てこもり現場に突入して、犯人を確保するやつやってみたいんです」
ろ「おお、犯人が人質とって、建物に立てこもって要求を言ってくるやつですね」
さ「練習させて！ボク警察官やりますんで」
ろ「はい」
さ「人質役やってください」
ろ「おう」
さ「(右向き、拡声器を持つ動き)犯人に次ぐー！お前はもう包囲されている！」
ろ「(怯えたポーズで無言)」
さ「(左向き犯人役)クソ！サツのやつ、もう来やがった(右向き警官役)大人しく出てきなさい！悪いようにはしない！(左向き犯人役)ハッ！簡単に言うこと聞くと思うかあ？」
ろ「俺いらんなあ！！」
さ「んっ？！」
ろ「役割分担がおかしかったな」
さ「迫真の演技やったやん(盧笙の怯える演技のマネ)」
ろ「いや今完全に(客席指して)お客さん、お客さん、お客さん、(自分を指して)お客さん、(簓を指して)お前でしたよ」
さ「あらあら」
ろ「あらあら、やあらへん　俺も警察やるから　一緒に犯人確保するぞ」
さ「ガッテン承知の丸ノ助左衛門！」
ろ「誰やそれ　(指で銃を作り銃を構えるポーズ)クソ、犯人がこの扉の向こうに立て込んでから3時間が経ったな」
さ「(盧笙と同じポーズで神妙な顔)」
ろ「人質の体力も消耗しきってる‥‥簓、そろそろ突入するか」
さ「あっボク野次馬なんですが」
ろ「なんでここにおんねん！！中入ってくんなや　立ち入り禁止テープはどうした」
さ「こうやって‥‥(くぐる)」
ろ「こうやって‥‥やない！　ここセキュリティどうなってんねん」
さ「いや犯人立て込んでる時点でセキュリティはいまいちやけどな」
ろ「いらんこと言わんでええ　だいたいその銃はなんや！」
さ「‥‥指ですが？」
ろ「俺が恥ずかしいやつみたいやないか」
さ「（笑）」
ろ「もー知らんぞ　俺犯人役やりますんで一人で確保してください」
さ「ガッテン承知の丸ノ助左衛門！」
ろ「だから誰やそれ　(銃を人質に向けるポーズ)早く金を用意しろ！」
さ「(拡声器を持つポーズ)犯人に告ぐー！」
ろ「なんや　サツか」
さ「いますぐ降伏しなさい！」
ろ「はっ誰がするかあ」
さ「諦めろ！この通天閣は包囲されているー！！」
ろ「いや俺どこにおんねん」
さ「通天閣のてっぺんのところ」
ろ「開放的！立てこもりや言うてるやろ」
さ「じゃあ通天閣地下1階のわくわくランドにしよか？観念しろ！わくわくランドは包囲されている！わくわくランドから大人しく出て来‥‥」
ろ「緊迫感が足りんな　勝手な場所に立て込ませんといて」
さ「じゃあどこに立て込まされたいん？」
ろ「立て込まされたいん？ってなんやねん」
さ「あそこがいいんか？お前の実家の隣の家の斜向かいに住んでるにいちゃんのカノジョの実家の隣にある‥‥」
ろ「立て込んできたなあ設定が！！(どつく)」
さ「立て込ます設定を立て込ませたらいてこまされた」
ろ「早口言葉みたいになっとるやないかい　‥‥もういっぺん言うてみい」
さ「立て込ます設定を立て込ませたらいてこまされた」
ろ「おー（笑）」
さ「(力こぶを叩く動きでドヤる)」
ろ「まー立て込もりするいうたら銀行とかやろ　金庫の金、全部出せー言うて」
さ「(警察官役)犯人に告ぐー！」
ろ「はっ、サツか(銃を人質に向ける動き)」
さ「この銀行は包囲されている！大人しく降伏しなさい！」
ろ「誰が聞くか！(人質の方を向いて)オラ、静かにしろ！」
さ「クソ‥‥！今助けてやるからな、丸ノ助左衛門！」
ろ「こいつかい丸ノ助左衛門！！」
さ「丸ノ助左衛門には幼い息子もいるんやぞ　人質にするとか非道か？」
ろ「人質のディティールはええねん　ちゃっちゃと突入してこい」
さ「(銃を構える)出てきなさい！」
ろ「そー言われて出ていくやつがおるかあ！」
さ「仕方ない！突入する！(扉に体当たりする動き)ドン！」
ろ「(銃を振り上げる動き)お前、人質がどーなってもええんか？！」
さ「なんでこんなことするんだ‥‥！」
ろ「お前に何がわかる」
さ「こんなことして何になる」
ろ「うるさいなあ！撃つぞ！」
さ「なんでこんなこと…今日に限って‥‥今日俺の誕生日やぞ？！(泣)」
ろ「(素に戻って)それはすまないことをした！！」
さ「誕生日に立てこもり事件て‥‥最悪や‥‥(泣)」
ろ「分かった分かった、もうええです、帰って誕生日ケーキでも食べましょう」
さ「え？今？」
ろ「おん」
さ「今ちょっと漫才で立て込んでるんで無理ですね」
ろ「いややかましいわ」
さ「おあとがよろしいようで」
ろ「ええわけあるかい　もうええわ」
さろ「「どーもありがとうございました」」