機能的三分間パン。音が聞こえた後、静かな気配がしばらく行き交い、そのうちに聞き覚えのない男の声が「リゾット」と言った。
「おまえはいい男だ」
コツンと板張りの床を踏む踵の音が俺を貫く。
「決断力も行動力もある。頭が切れるから、メリットとデメリットをしっかり天秤にかけて、自分にとって正しい道を選択できるし、頭で考えてるだけじゃあねぇ、そうやって選んだ道を実際に、着実に、歩き出すことができる。それが多少困難なことでも、他の人間なら二の足踏むようなことでもな。寡黙なおまえのその姿は周りに勇気を与えるし、その背中は人を惹きつける。背負ったもんの重さをものともしねぇおまえの背中には、オレも惚れ惚れする。その筋肉は飾りじゃねぇ。強くて頼り甲斐があって、そのくせ哀しげで、最高にセクシーだ。たまらねぇ。オレはおまえの背中をずっと見ていられる。ずっと信じていられる」
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