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    秋月蓮華

    @akirenge

    物書きの何かを置きたいなと想う

    当初はR-18の練習を置いてくつもりだったが
    置いていたこともあるが今はログ置き場である
    置いてない奴があったら単に忘れているだけ

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    秋月蓮華

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    ぱららいゆめというか、ようやく書き始めた奴
    オールキャラみたいなかんじで夢主は女と男できょうだい。

    #パラライ
    paralysis
    #女主人公
    heroine
    #男主人公
    maleProtagonist
    #夢小説
    dreamNovel

    息をひそめて【息をひそめて】

    多機能情報端末にイヤホンを挿して朏織枝は音楽を聴いていた。晴れた午後、伸びをしたくなるような天気。気温も程よい。
    仕事は今日はない。オフだ。だから気まぐれにあちこちを散策している。

    「学校に通わないかって、西門さんには言われたけれど……」

    年齢は十七歳、諸事情により学校には通っていない。前は通っていたのだけれども、トラブルにより通えないでいるのだ。
    そう呟いてしまったのは、女子高生らしい三人組とすれ違ったからだ。女子高生、織枝も年齢的には女子高生だ。
    散策は余りにも適当であった。適当だったからこそ、気まぐれに路地裏に入ってみた。
    だから、聞こえた。

    「誰か……」

    聞き覚えのある声。
    声のする方向に行くと見慣れていて、それなりに交流のある少年が、苦しそうに路地裏に座っていて、そんな彼を男が殴ろうとしていたから、

    「玲央……?」

    彼の名を口の中で転がして。
    それよりも殴られたりしたら大変だという気持ちとコイツは倒しておいた方がいいかなと言う気持ちが重なって、ハンドバッグからスタンガンを取り出した
    織枝は躊躇なく、背の高い男の首筋にスタンガンを当てて、気絶させた。



    この世界には音楽が溢れている。
    雷麺亭のバイトの前半が終わり、朏陸はまかないを食べていた。カウンターテーブルに座り、チャーハンと醤油ラーメン、炭水化物の組み合わせだが、
    まだまだ働かなければならないので、カロリーと栄養は補給しておく。

    「織枝が聞いていたアーティストの歌」

    「お前のいもうとだったか」

    「あっちはおとうとって僕を呼ぶけれども、いもうと」

    店主が皿にのせた切ったリンゴを置いてくれた。店主には感謝しかない。陸をバイトで雇ってくれているし待遇もいい。陸は十七歳。
    厳密に言うと織枝の方が先に生まれているのだが自分の誕生日を嫌っている織枝は世間体のために陸を双子の弟としている。

    「いらっしゃい」

    「陸君。昼食中か」

    「善さん。こんにちは。今はまだ空いている時間だから。食べてる」

    身長が百九十センチ近い鍛え上げられた体をした青年、雅邦善に陸は挨拶を返した。善はこの店の常連だ。まかないの時間はまちまちだ。
    食べられる時には食べるのだが、客が引かなければどうにもならない。忙しすぎるとかなり後にまかないを食べることになる。善は陸の隣に座る。
    店主に注文をしていた。大盛りの塩ラーメンや餃子を頼んでいる。食べていると陸の持っている多機能情報端末が鳴った。
    織枝、という。

    「織枝君か。彼女は今」

    「休みだから散歩をして……おい」

    「どうしたんだ!?」

    柔らかく喋っていた陸であったが、トークアプリの画面を開いて声を低くした。返事を打ち込んでから善の方を向く。
    書いてあることは善にも関係あるからだ。
    店内には店長と善と自分しかいないことは確認済みである。

    「散策してたら玲央がトラップ反応を起こして倒れていて男に襲われて倒したら、追手が来たので玲央を引きずって隠れてるんだけど、
    どうしよう始末するにも数が多いって」

    「玲央君!! 織枝君も危険な目に!! どうやって倒して」

    「……改造スタンガン持ってるからそれあてたんじゃないかな。アイツ」

    「まずどうしよう始末するにも……のところに何か言うべきじゃないのか」

    店主の言葉はもっともである。陸に連絡を入れたのもこういうことがあって巻き込まれているんだけど、の知らせに過ぎない。
    彼のいもうとは幼少期に遭遇した出来事により、壊れているところがある。敵と認識したものを躊躇なく傷つけてしまうのだ。それこそ、
    攻撃をされたとして過剰防衛という言葉を知らなければそれぐらいに攻撃をするぐらいにだ。

    「若に連絡を」

    「食事は食べて行け」

    「スマホを貸してくれたら僕が連絡を入れるけど依織さんもズレたところがあるからな」

    連絡を頼む、と善が多機能情報端末を渡してきた。陸は冷静に連絡を入れている。店主が食事を出してくれているので善は急いで食べていた。
    依織、翠石伊織はラップチームである悪漢奴等のリーダーであり、善が若と呼ぶものであり、翠石組の二代目の組長だ。善は彼の右腕であるし、
    玲央は家族だ。

    「織枝に連絡をしなくていいのか」

    「既読はつけて救援はするから隠れていろとは言った」

    織枝と玲央について陸は心配をしていることにはしているが、連絡は直ぐにしておいたのでこちらは待機だ。
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