千寿郎のコソコソ話シリーズ千寿郎のコソコソ話
女性の方の容姿をどうのこうの言うのは失礼であるという事は百も承知なのですが、○○さんは、今まで兄上に来た見合い相手の方々の中ではとても普通というか…特段目立つような方では無いんですよね。
今までは皆さん、名家のご令嬢ばかりで驚くほど綺麗な方ばかりでしたので、なんでこんな方がという印象でした。
着物もとても地味なものでしたし、肌も少し焼けていました。手先はあかぎれで真っ赤になっていましたし、所々に古傷らしき後まで見えるんです。初めは兄上と同じ鬼殺隊の方なのかと思う程、手先は荒れていました。でも、少しやつれた頬に、驚くほど細く肉の無い腕では到底刀など握れそうもなく、すぐに一般の方だと分かりました。
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