ドレスアップ(キス) 海外調整局で繋がりがある職員が結婚した。ので、俺たち行動課はまとめて呼ばれることになったのだが、残念ながら、俺たちは祝祭の日に着る服を持っていなかった。以前はスーツで通していたが、それも格闘が増えてからは安っぽいものに変わったし、それではあまりにも二人に義理立てできない。というわけで我らが課長に見繕ってもらったのだが、それはそれはゴージャスなもので、ただ一度きりの結婚式のためにはもったいないほどだった。そう、例えば記念日にはこれを着て、それなりのレストランで祝うくらいしなくてはもったいないほどに。それくらい、ゴージャスな彼に俺はやられていた。
「忘れていたけど、お前ってなかなか見栄えがするんだな」
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