こたつ(R-15) 二人で本を読んでいる夜更け。
いつも一緒に行動してるわけでもないし、ずっと喋っている訳でもないし、ずっとくっついている訳でもない。ただ同じ空間にいるだけで太宰治的には満足なところもあり、なにかに集中している顔を眺めるのも好きだったりする。
けど今回は俺の方がさっさと飽きてしまって、こたつの温もりの中でうたた寝までしてしまった。
少しの時間寝こけて起きたら、肩にはブランケットがかかっていたが、かけたらしい本人は寝る前に見たのと同じ精悍な顔つきで本を読み続けている。
顔の下敷きにしてたらしい本はそっと避けられ、危うく涎を回避…。
「なおや…」
「ん~?」
「一緒に寝よ」
「俺はもう少し本読んだらな、お前はもう一回寝てろよ」
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