Abductionやけに大きな荷物を持った悠が玄関に立っていた。
「お邪魔します!」
「いらっしゃい。それ、何の荷物だ?」
「ふふん、すぐにわかるよ。もう寝室行っていい?」
「あ、ああ……?」
性急すぎるだろう。心の中で毒づきながら得意げに笑うパートナーを迎え入れる。今日は週に一度のプレイをする日だ。最近は悠もDomの振る舞いに慣れてきたのかコマンドを使うのに躊躇わなくなったし、タイミングを計るのも上手くなった。俺も要望を言えるようになってきたと思う。いつも思考を保てないからよく覚えていないけれど。
ついでに後ろの準備をするのも慣れた。今日も悠が来る前に済ませてある。結局期待しているのは俺の方なのだろう。
「ふぅ、虎於もこっち来て!」
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