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    mizus_g

    @mizus_g
    パージクとたまにヴェラン 字書き

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    mizus_g

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    「昨日の夢と今日の過ち」
    2021年3月21日全空の覇者17で配布した無料ペーパーに載せたものです。
    貰って下さった方ありがとうございました~!
    黒竜騎士団時代の話です。Rはつきませんが若干スケベです。

    #パージク

    夜も更けた薄暗い城内の廊下を、パーシヴァルはひとり、急ぎ足で宿舎の自室へと向かっていた。
     騎士団の皆はもうとうに寝静まっている。パーシヴァルはというと、黒竜騎士団の副団長に叙任されるにあたって必要な書類を揃えていたら思ったよりも時間がかかってしまい、気がついた時には辺りがすっかり暗く、静まりかえっていたのだった。
     複雑な仕事をしていたわけでもないのに無駄に時間が掛かったことには、理由がある。
     昨夜見た夢のせいだ。誰にも言えぬ、ひどく不埒な夢を見た。騎士団長のジークフリートと自分が何故か恋仲になっていて、ふたりでベッドに上がり、裸で抱き合う夢だった。
     奇妙なまでに五感の伴う夢で、自身で服を脱いだ彼が晒した素肌の色や、その艶めきの臨場感は今でも手に取るように思い出せる。夢の中のジークフリートはパーシヴァルの身体をベッドに押し倒し、自ら脚を開いて挑戦的にパーシヴァルを誘った。パーシヴァルは興奮して自制心をなくした状態にあり、晒された内腿の肉感に躊躇うことなく欲情した。その情動は夢のくせにあまりに強烈で、目が覚めて時間が経過した今も感情の内側に居座ったまま残ってしまっている。全裸の彼の下半身のかたちや色がどのようであったのかさえ、脳裏にこびりついたかの如く忘れることが出来ないままだ。
     パーシヴァルがジークフリートに惹かれていることは事実だ。それを誤魔化すつもりは微塵も無い。だが、叶えられる恋であるとは端から思っていないし、恋心を伝える予定もなく、ジークフリートもこの気持ちを知ることはないであろう。だから、どのように事が転ぼうとも、自分達が身体を重ねるなどということは有り得ないのだ。
     それなのに。
     夢の中で見た彼の生まれたままの身体、肌に触れた感触、抱いてくれとせがむ声、身体を繋げる興奮……なにもかもが、一日中パーシヴァルの心を掻き乱していて何でもかんでも滅茶苦茶だ。仕事や鍛錬の最中には些細なミスを繰り返し、言動が上の空だと文句を言われ、普段はほとんどしない忘れ物までして、ジークフリートに話しかけられた時には動揺してひどく不審な挙動をしてしまった。挙げ句、すぐに済むと思っていた事務仕事にここまで時間が掛かる体たらくで、自らの未熟さに嫌気が差してしまう。
     過ぎたことはもう仕方がないとして、明日は絶対に調子を取り戻してみせる。そのためには夢で見たジークフリートの媚態を頭から追い出さなければならぬ。今宵はもう部屋に戻ったら何もせずに寝てしまおう。環境を整えて睡眠の質を上げれば、変な夢も見ずに熟睡できるはずだ。
     そうやって決意を固め、廊下の角を曲がって、騎士団長執務室の扉の前を通り過ぎようとしたとき――。
    「おお、パーシヴァルじゃないか」
     背後から呼び止められて、どきりとする。
     パーシヴァルの感情を何よりも惹く慕わしい声だった。
    「丁度いいところに。少し手伝って欲しい事があるんだが、頼まれてくれないか?」
    「ジ……ジークフリート団長」
    「こんな時間では誰も居ないだろうと思っていたから、助かった。なに、そんなに時間は掛からん」
     そう言われてしまっては断りにくい。ジークフリートは融通の利かぬ文官連中とは違うから、正直に早く就寝したいのでと言えば離してくれるのかもしれないが、しかしこちらの理由も理由だ。身勝手を言う気にはなれず、パーシヴァルは極力感情を顔に出さぬよう努めて、ジークフリートに向き直った。
    「御用は何でしょうか」
    「ちょっとこっちに来てくれないか」
    「……は? え、ま、待ってください、ちょっと」
     問答無用だ。肩を押され、彼が開けた執務室の扉の中に押し込まれる。彼らしくない妙な強引さだが、もしかして、顔に出ていないだけで酒に酔っていたりするのだろうか。
     部屋に明かりがつくと、執務室の中は珍しく散らかっているようだった。片付けでも頼まれるのかと思ったが――。
    「俺の肩を揉んでくれないか」
     背凭れの無い丸椅子にどかりと腰掛け、立ったままのパーシヴァルを見上げて、彼は何の説明もなくそう求めた。
    「……え?」
    「肩が凝ってな。昼間に書類の片付けをしていたんだが、長時間重いものを持ったまま無理な体勢をし続けていたせいで身体が重くてかなわん」
    「は、はあ。マッサージなら、専門の者を呼んだ方がいいのではないですか?」
    「こんな時間だからな。明日になってまだ痛ければそうするつもりだが、今もう少し楽になれればと……肩というか背中の方で、自分ではいまひとつ力が入らないんだ」
    「そうですか。俺でいいならやりますが、俺でいいんですか。素人ですが」
    「ああ、構わん。上手くやってくれというんではなくて、少し揉んで欲しいだけなんだ。深夜にすまんが、頼む」
    「……わかりました」
     パーシヴァルが頷くと、ジークフリートは丸椅子に座ったまま身体の向きを改め、パーシヴァルのほうへ背中を向けた。ぎし、と椅子が軋む。首を前に倒すと肩よりも少し短い栗色の髪がふわりと揺れてうなじの素肌が覗いた。その色を、肌の表面を見て、パーシヴァルは身体の底がズキンと痛いほどに疼くのを堪える。意識すると変なことになりかねないから知らぬふりに努めるしかない。夢の事を思い出しては駄目だ。絶対に駄目だ。無心で、何も思わぬよう心を抑え付けて、瞳を細めて、パーシヴァルは手を伸ばしてジークフリートの両肩にそれぞれ左右の指を置いた。彼の身体は厚みがあって、想像していたよりは幾分かやわらかくて、熱いほどのぬくもりを持っていた。
    「そうそう、それで少し、力を入れて……」
     指示が来るのはありがたい。いかんせん、何かを考えられる状態ではないのだ。工夫もサービスも出来るはずがない。しかし、彼を「下手だ、期待外れだ」とがっかりさせるわけにはいかない。
     言われたとおりに指に力を籠めると、黒い服の布を一枚隔てた肌に、指先がぬっと沈み込んでゆく。表面はやわらかさもあるが、内側の筋肉はやはり逞しく張っている。凝っているのならばそのせいで硬くなってしまっているというのもあるのだろうか。身体の表面だけではなくその内側の肉のかたちまで確かめるように、パーシヴァルは少しずつジークフリートの両肩を揉みながら手と指を食い込ませていった。
    「もう少し下の方かもしれん」
    「……下、ですか?」
    「右肩の、そう、下の、もっと真ん中のほうの……」
     言われたとおりに場所を探ってゆく。背中の中央寄りになってくると肉を掴んで揉むのは難しくなってくるので、親指の腹を押し当てて指圧してみたり、手のひらを強く当てて揉みほぐすようにしてみたりと、色々な当て方を試してみる。
     しばしばジークフリートの指示も入るので、ツボになる部分を探り当てるのはそう難しいことではなかった。右肩甲骨より少し内側の、首に繋がるあたりの筋肉が凝っているらしい。パーシヴァルはそこに狙いをつけて、五指と手のひらをあれこれ当てながら力を入れてマッサージに励んだ。
    「んっ、んっ……」
     すこしずつ、ジークフリートがうっとりとした声を出すようになってくる。
     気持ちいいのだろう。このマッサージが功を奏しているということだ。それはいい。それは何よりだが、でも、これではまるで。
    「ん、はっ……、あぁ……いいぞ。気持ちいい」
     彼は僅かに汗ばんだ首筋を捻って振り返り、流し目と上目遣いを合わせたような視線で背後に立つパーシヴァルを見上げてきた。
     その上半身を覆う黒い服は、丈の短い前開きのローブのようなデザインで、腰のベルトと胸元の紐で前を留めている。今、その紐が緩んでいて、上から見下ろすと胸元がのぞき、深い方まで見えてしまいそうだ。その奥に隠れた肉の膨らみの上に、慎ましやかな小さな突起が見えた気がした。見てしまった。必死に目を閉じ、目を逸らす。昨日夢で見た「それ」よりも、幾らか小さくて、ポツンと主張するように突き出す、それを。ああ、見てしまった。覗いてしまった。わすれられなくなってしまうかもしれないのに。
     堪えきれぬ情熱のようなものが身体の中を突き抜けるように昇ってきて、パーシヴァルは奥歯を喰い締めながらジークフリートの肩に力を籠めることに集中した。手のひらを押しつけてぐりぐりと強くほぐすだけでも良い刺激になるらしく、その声が、甘く、まるで情事に耽るかのような吐息を漏らすので、気持ちいいのがわかる。彼は決してそんなつもりは無いのだろうけれど――。
    「上手いぞ。すごく、いい」
     褒められる。嬉しい。優しい声が色っぽく掠れて、意味深にすら聞こえることばを選んで、パーシヴァルの劣情じみたものを刺激した。
     ずきずきする。
     心と、身体の奥の方が痛い。
     何を言っていいのかわからずにパーシヴァルは生唾を呑み込みながら親指を押し込む。そうして、彼がよがるところを強く刺激して責め立てた。昨夜の夢の中でしどけない姿を見せていたジークフリートの様子を思い出す。夢の事を思い出してはいけないと思っていたのに、確かにわかっているのに、それでも思い出して、いま目の前で繰り返しため息をついているジークフリートと重ね合わせてしまう。
    「っ、あうっ……」
    「あっ、……すみません、痛かったですか?」
     ぐっと力を入れた瞬間にジークフリートが悶えて、その肩が竦むようにぎゅっと持ち上がって硬直した。
     パーシヴァルは慌てて指を離したが、彼はゆっくりと振り向いて、金色の瞳をこちらに向けて、唇を舌ですこしだけ舐めるような仕草ののちに、言う。
    「ん……いや、……続けてくれ」
    「……」
     だめだ。
     気がおかしくなってしまう。
     彼がそんな、やましいことを考えているはずはない。
     だから自分も劣悪な下心など捨てて何も考えずにその身体の緊張を揉みほぐせば良いだけ。わかっている。頭ではこんなにわかっているのに。
     ジークフリートはまた前を向いてしまって、その表情は見えなくなった。でも、先ほど見たその瞳は、妙に獣じみた鋭さを宿らせたまま、満足げにたわんで仄かな熱を零していた――ように、見えた。
     パーシヴァルは己の中で首を擡げる狂おしいものと必死に闘いながら、どうにもならぬ恋心を慰めるように静かなため息を落とす。指で味わう肌の弾力とぬくもりに苛まれ、拷問のようにすら感じられる甘いひとときであった。


     この夜はこのまま、何かが起きることもなく、パーシヴァルは悶々としたままひとしきりのマッサージを終えて、満足げなジークフリートと別れて自室に戻った。
     そして、翌日。
     ジークフリートは騎士団の皆の居る前で、
    「パーシヴァル、昨夜の、すごく良かったぞ」
    「やみつきになってしまいそうだ……」
    「今でもまだお前のくれた感触が残っている」
     などと、もはやわざとなのではないかとさえ思えるような紛らわしい言葉で礼を言って周囲の視線を集め、パーシヴァルはその場で言い訳をすることも出来ずに居たたまれない思いをするのであった。
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    mizus_g

    REHABILI去年の秋にいただいたリクエストというかシチュエーションで「去年のイベント後、ウェールズに帰るパに、見えない不安を隠して寂しい気持ちを持っているジ、寂しさを嗅ぎ取ってギュンとくるパ」というものだったのですが想定よりジが素直になった気がしないでもない……けど寂しがるジってかわいいなあ。
    だいぶ時間経ってしまいましたがその節はコメントありがとうございました!

    ※イベント後の出来事については捏造です
     アルバノルムの軍勢が国境近くへ侵攻しているという情報が入ってから、数日。フェードラッヘは陣を敷いた軍勢を下手に刺激することのないようにと国境よりやや手前に騎士団の一隊を展開した。迎撃するには規模の足りぬ小隊であったが、背後の駐屯地にはいつでも援軍を出せるようにと騎士達が詰めている。しかし、敵勢と思しき軍は国境の僅か手前でぴたりと進軍を止め、動きの無いまま既に三日が経過していた。こちらの出方を窺っているか、あるいは何らかの事情があるのか――いずれにしろ攻め入ってこない以上はこちらから仕掛けることに大義は無い。動くに動けぬまま、前線や駐屯地では初日の緊張感が薄れ始めているとのことで、明日になって夜が明けても動きが無いようならば騎士団長であるランスロットが国境に赴いて様子を確認するという予定になっている。
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    mizus_g

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    貰って下さった方ありがとうございました~!
    黒竜騎士団時代の話です。Rはつきませんが若干スケベです。
    夜も更けた薄暗い城内の廊下を、パーシヴァルはひとり、急ぎ足で宿舎の自室へと向かっていた。
     騎士団の皆はもうとうに寝静まっている。パーシヴァルはというと、黒竜騎士団の副団長に叙任されるにあたって必要な書類を揃えていたら思ったよりも時間がかかってしまい、気がついた時には辺りがすっかり暗く、静まりかえっていたのだった。
     複雑な仕事をしていたわけでもないのに無駄に時間が掛かったことには、理由がある。
     昨夜見た夢のせいだ。誰にも言えぬ、ひどく不埒な夢を見た。騎士団長のジークフリートと自分が何故か恋仲になっていて、ふたりでベッドに上がり、裸で抱き合う夢だった。
     奇妙なまでに五感の伴う夢で、自身で服を脱いだ彼が晒した素肌の色や、その艶めきの臨場感は今でも手に取るように思い出せる。夢の中のジークフリートはパーシヴァルの身体をベッドに押し倒し、自ら脚を開いて挑戦的にパーシヴァルを誘った。パーシヴァルは興奮して自制心をなくした状態にあり、晒された内腿の肉感に躊躇うことなく欲情した。その情動は夢のくせにあまりに強烈で、目が覚めて時間が経過した今も感情の内側に居座ったまま残ってしまっている。全裸の彼の 4494

    mizus_g

    DONEワンライお題「一緒に眠る」ふと、控えめなノックの音が響く。
     深夜の騎空艇に聞こえる音と言えば艇の駆動音と風の音ばかりであるのが常だ。空耳を疑い、パーシヴァルは耳を澄ました。しばらく返事をしないでいると、少し間を置いてからもう一度、コンコン、と微かなノック音が聞こえてくる。
    「入れ」
     時間が時間だ。こちらが就寝している可能性を考慮しての遠慮であろう。
     訪ねてきているのは、おそらく――。
    「……すまんな、夜更けに」
     開いた扉からジークフリートが姿を見せた。
     最近、時々こういうことがある。夜も更けてパーシヴァルが就寝しようとする頃、見計らったようにジークフリートが部屋を訪ねてくるのだ。今宵で三度目だ。今日は今までで最も時刻が遅い。
    「どうした。共に酒を飲む相手でも探しているのか」
    「いや……、それもいいんだが」
    「今宵は飲まんぞ。もう遅い。明日に響く」
    「酒はまた今度でいい」
     扉を閉めたジークフリートはその場に立ち尽くしている。パーシヴァルは軽く首を傾げて「どうかしたか」と尋ねてみた。
    「一緒に寝ても良いか」
     思わぬ事を請われる。
     パーシヴァルは顔を上げてジークフリートの目を見た。
    「……構わんが」
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    mizus_g

    DONEワンライお題「二度目のキス」(時間オーバー)「何を舐めている?」
    「レモンキャンディ……だ、そうだ」
     風の無い夜だった。
     騎空艇の甲板で島々の夜景を眺めながら、ジークフリートはパーシヴァルの質問に対してやや舌足らずな発音で答えた。その口元は咥えた飴玉を転がすことに忙しいようで、喋っている最中にもしきりにうごめいている。
    「どうしたんだ、それは」
    「貰った。団員の土産だそうだ。個包装になったものが食堂に大量に積まれていてな、たくさんあったから俺もひとつ頂いてきたんだ」
    「……そうか」
     パーシヴァルは後ろめたさを抱えながら、ジークフリートの唇をちらちらと横目で盗み見ていた。彼の視線は艇の外、眼下の景色に注がれていて気づく様子は無い。
     まるく明るい月に照らされた唇の膨らみは品の良い厚みがあり、肉感を思わせるかたちをしている。ふっくらとしていて実に柔らかそうだ。それから、時折、チロリと覗く舌先が濡れた気配を纏いながら唇の表面を舐め、乾いた膨らみに少しの艶を添えてすぐに引っ込むしぐさをする。それがどうにも見ていて後ろめたい。見え隠れする舌が唇の合間を出たり入ったりするたびにパーシヴァルはなにか好ましくない衝動を持て余し、いったん視 2875

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    mizus_g

    DONEパージク版リミットフリー創作企画
    お題「黒竜騎士団時代」お借りしました
    パーシヴァルがまだ10代で、騎士団に入って間もないころを想定しています。もろもろ捏造と妄想設定を含みます。
    夕暮れに秘密をひとつ いくら扉をノックしても返事が無い。
    (明かりの消し忘れか……?)
     四度目のノックを終えた後、まるで反応の無い扉を前にパーシヴァルは途方に暮れた。
     団長ならば執務室に居るはず、と仲間から聞いたのはつい先程のことだ。まっすぐ寄り道せずに執務室にやって来たためそう時間は経っていないし、部屋の明かりがついているので当然在室しているものと思ったのに、居ないのであろうか。
     パーシヴァルは手にしている紙束へと視線を落とした。先にたまたま城内ですれ違った文官から「騎士団長に渡しておいてくれ」と頼まれた書類だ。まとめて紙袋に入れられているため何の書類であるのかはわからないが、おそらく次年度の入団試験に関するものであろう。最近、騎士団と関わりのある文官達がよく入団試験についての話をしている様子を見かける。団長であるジークフリートが中心となって試験のやり方を改革しようという試みがなされているらしく、文官達と揉めているようだ。
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