breathing for youあなたは『優しくされる度にこの人は自分のことを好きじゃないって言い聞かせなきゃいけないのがツラくて苦しい』カラ一の四男を幸せにしてあげてください。shindanmaker.com/474708
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もう、限界だった。耐えられなかったのだ。気付いたときには手を出していた。驚きで見開かれた瞳も気にせず、晒された男らしい首を締め上げる。力を込めた指のしたで上下する喉仏がいやに生めしかった。
視界の端でごろりと転がる紫の毛玉。
「だってこんなに傷だらけじゃないか」
先程までこの毛玉の泥を落としながら優しく撫でていた男の言葉を思い出す。
可哀想だろう、と。
可哀想、なんて、どの口が言うんだろうか。誰のせいでそうなったと。今まで俺がどんな思いでお前を見ていたかも知らないくせに。
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