夜の悩みを健に持ちかける千百合「でさあ、お前ら毎晩何ラウンドくらい繰り広げてるわけ?」
健の問いに、意味を図りかねた千百合が首を傾げる。
「ラウンドって?」
「遠回しに聞いてやる俺の優しさを無駄にすんな。深夜の組んずほぐれつ何回戦かって話だわ」
しばらく視線をさまよわせていた千百合が、唐突に意味をその理解し、たちまち茹でダコのように顔を紅潮させた。
「ちょっ……、聞く?! そゆこと聞く?! てか聞き方!!」
だーってよぉ、と半ば呆れ顔の健が親指で指し示す先には、昼休憩と称してデスクに突っ伏したまま眠る亜己の姿がある。
「お前ら二人が同棲始めてから、ずっとあの調子じゃねえか」
「あ、あ、あたしのせい?!」
「それ以外考えられねえだろ。なあ、お前アイツにどんな無茶させてんだよ?」
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