ロウワー🎨と白騎士🥞森の奥深い場所で、ひっそりと暮らす。私たち以外この森には暮らしていないだろう。穏やかだけど、どこか刺激だって欲しかった。弟の彰人は私が絵を描いてるのを隣で見て、一緒に絵を描いた。私も弟の隣で絵を描きながら、自然と鼻歌だったのにいつも間にか口ずさむ歌声に一緒になって歌った。
そんな中、彰人に異変が起きた。私より先に病にかかった。お母さんも、お父さんも寿命をまっとうして亡くなったというのに、弟の彰人はどこから持ち込んでしまったのだろう。そんな病に。魔法も使ったのに、分からなかった。薬草だってたくさん摘んだ。調合して薬を作って…私は本に記されてるの全て試したのに。合わなかった。森から出て、身分を隠して絵を描くために訪れた村に薬も話を聞いて買ったのに。
「エナッッッ!!」
そう、アキトが亡くなったのは。薬のせいではない。私のせいだ。アキトの薬を買うために村へと訪れた、その帰り道。私は村から不評を買っていたようだった。私も弟のことばかり頭が支配されて、周りを見ていなかった。陰口が本来なら聞こえていたはずなのに、聞こえなかった。魔法を使えばよかったのに、使わなかった。後ろから、人ごときに刺された。
「ぁ、き…」
私を庇ったアキトが。
呆気なかった。病なんかじゃないじゃん…。もしかしたら、前回、村へ訪れた時だって、そうだ。私が色が足りないから、作るために材料が欲しいと話した際、アキトは嫌な顔をしていた。反対はしてなかった。私を守るために