両片想いの罰ゲームおさすなちゃ 治は罰ゲームで好きな子に告白することになって、すなちゃは罰ゲームで告白を受けてキスされそうになったら別れるミッションをすることに。
治は知らないけど、すなちゃは治が罰ゲームで告白してきたことは知ってる(好きな子にってのは知らない)。だから嬉しいけど哀しくて、手の早い治にしては全然手を出してこないのを当然かと思ったり、このまま手を出されなかったらずっと一緒にいられるのになって思ってた。
でも委員会が終わって一緒に部活に向かう時、誰もいない教室でキスされそうになって触れる寸前で突き飛ばす。急すぎたかと慌てる治に「…別れよっか」と言うすなちゃ。そんなに嫌やった!?とテンパる治に「罰ゲームで告白してくれたんでしょ?」と告げると、さあっと血の気が引いて顔色悪くなる治。
たしかに罰ゲームではあったけどあくまでそれはきっかけで、いつかは言うつもりだったと弁明しようとすると、「…私もね、罰ゲームだったんだ」と零すすなちゃ。
「告白受けて、キスされそうになったら別れるってやつ。すぐ終わるかと思ったのに、治全然手ぇ出してこないんだもん」
しょうがないよね、罰ゲームだもんって笑うけど心の中はズキズキ悲鳴をあげてて。罰ゲームでも、治に告白されて嬉しかった。治の彼女になれて嬉しかった。でも、所詮はゲーム。ゲームは、いつか終わらなきゃいけないから。
「だから、もう終わりね」
自分が選ばれるはずないと思ってるすなちゃ。そのまま治の返事聞かずに踵返して去っていく。治は追いかけたいけど、泣きそうなのを堪えながら微笑うすなちゃ見て咄嗟に動けない。
(…傷つけてしもた)
男として見られてないと思ってる治、単純にすなちゃを傷つけたと思って自己嫌悪。何事もなかったかのように振る舞うすなちゃだけど、明らかに治との会話は減った。部活にも一緒に行けない、クラスでも話さない、帰りも先に帰られてしまうので意気消沈してく治を誰か救ってください。