MMORPGパロ。進捗③ 2
窓から差し込む明かりで、ぼんやりと緩やかに意識が浮上する。
寝室の窓は南を向いているので、その窓から強い光とともに熱も差し込んできていることを考えると、そろそろ昼といったところだろう。まだ惰眠を貪っていたいという気持ちを捻じ伏せて、まだ寝ていても良いじゃないかと誘惑するふかふかのベッドから起き上がる。
「んー……痛っ」
上体をベッドから起こして両腕を天井に向けて伸ばす。うんと体を伸ばしたところで、胸だか背中だかのあたりに痛みが走った。
痛みで、昨日のできごとを思い出す。
エリアレベルとは明らかに違う、異様に強いボスの存在。部屋の出入り口となるドアが消滅して閉じ込められるというのも初めて遭遇した現象だった。
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