【叔父甥&曦澄】閉関したい「もーやだ! 閉関してやる!」
頭を掻きむしりながら喚き出した金凌に、なんてことをと金氏の側近たちは目を見合わせた。
「い、いけません、宗主。まだ裁決いただかねばならぬことが山とございます」
「私だって疲れる! 疲れるんだ!」
見ろ、こんなに。
金凌は積み重なった書簡を指さした。
「私だって良き宗主として勤め、励みたいと思っているさ。腐敗していた金氏を立て直し、規律正しくやっていきたいと思ってる。でも、だよ?!」
こんなの、陳情とは名ばかりの不平不満の愚痴だらけじゃないか。
やれ、どこそこの連中がズルをしているだの、あいつらの商品は高くて気に入らない、値下げさせろだの。
証拠もろくにない悪意の吹聴ばかり、醜い足の引っ張り合いばかりだ。金凌はうんざりしていた。
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