お題箱から。あらすじ。
初老独身審神者(♂)に時の政府から預けられた女子高生のちに見習い審神者過ごすと彼の本丸の話。
見習いと仲良しは伊達組。
「お帰りなさい。みんな無事に帰ってきたんだね。」
夕暮れ時の縁側。合戦場から帰還して汗を流して内番着で横になる大倶利伽羅に声をかける。返事がないのはいつものこと。ただ、話だけは聞いてくれるらしく、動く気配はない。
見習い審神者は、本丸の皆から「お嬢」とよばれている。暗黙の決め事で本当の名前−真名を告げてはいけないことになっている。彼女のここでの生活は、本来の学業と保護者代理の審神者の仕事の手伝いだ。たまに内番の畑や馬の手伝いなどをしている。
執務室で、保護者の審神者に書類の誤字チェックをしながら、彼の刀剣男士の戦果報告を聞く。ベテランだけもあり、刀装はすこし減るも怪我なく皆、帰還している。
「鶴さんから聞いたよー。カラちゃんが今日は誉を全部取ったんだって?」
馴れ合うつもりもない。一匹狼、孤高の龍王。そんな刀に本丸のお嬢が声がかける。平坦な声で「たまたまだ。」と返事。
本日の合戦場は伊達組の4振りがいた。部隊長は鶴丸国永。先程、戦果の報告を主にするのを隣できいていた。
「たまたまかぁー。でも、みんな怪我なく帰ってきてよかった。ご苦労さま、からちゃん。」
ただの労い。見習いはくせ毛の柔らかい髪をふわりと撫でる。初めは驚いて「そういうのは他の奴らにしろ」と手をはたき落とされが最近は「……あぁ」と静かに頷きされるのがままである。
「あんたは今日は何してたんだ?」
「今日?」
そうして、大倶利伽羅は夕餉まで見習いの一日の話を静かに聞く。本丸ではよく見かける光景になりつつあった。
穏やかに、ときにせわしなく、だからといって声は荒らげない。この心地いい話し方に『悪くない』と孤高の龍王は、ゆるく口角をあげる。
お題箱ガチャから。ほのぼのな二人。
付き合ってない。つきあってないです。(大切な事なので2回書きます。)