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    SALVA.

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    小説、メモ、その他二次創作など。
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    SALVA.

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    にとしゃら、出会い。

    図書室「前にも説明しましたが…そう、形のないもの。これに憑依するのはまあ一筋縄ではいかないわけです。例えば歌や風、感情などですが、これに憑依するのを考えてるやつは先に先生に申告してください。また選択科目ごとに分けたりとか、色々と順序を踏みますので…」

    いつものように流れていく、授業の時間。
    あと15分くらいで終わりだ。
    いつもはもう1時間くらいあるんだけど、テスト前なので時間が短縮されている。
    俺はおもむろに窓の外の薄暗い地獄の風景を眺めた。

    俺は你任谷霞。14歳。
    憑依型を目指す1匹の悪魔だ。
    生まれつき羽と角が無い奇形児だが、それ以外は何の変哲もないその辺の悪魔です。

    研修までもうあと数年。
    まだ基礎が全然固まってない俺は、ちょっと危機に晒されております。
    今回のテストで50点を下回ると、研修にすら行かせて貰えないかもしれない…

    ということで、今日は授業が終わったら図書室へ行って、目に見えないものへの憑依に関する情報を集めようと思う。

    研修に向けた事前学習とはいえ、どこから手をつけたらいいかも分からないし、そもそも食べ物への憑依が基本となるこの型は、実践から始めてみないとどんなものに適性があるかも分からない。だから、授業外でも憑依をできるようになるといいと思ってるけど、無闇矢鱈な憑依はダメって言われるし、限度とか線引きとかが分からない。

    とか考えていたらポス、と頭に衝撃が来た。
    外を眺めてぼうっとしていた俺に先生が釘を指したのだ。

    「そうやってよそ見ばっかしてるからなかなか成績が伸びないのではないですか?ティフ・アイディトゥーレ」

    周りにクスクスと笑われる。
    確かに俺はぼうっとしやすい性格だし、こうやって叱られることは多い。だから慣れてる。

    慣れてる、けど。


    「また「つりたれ」さんが怒られてる」
    「不真面目な「つりたれ」って需要ないw」
    「メガネだからじゃね?取っても同じかw」

    「つりたれ」。
    目が吊り目なのかタレ目なのか分からないという語源の、要はブスで平坦な顔を指す悪口。

    これだけが、毎度少し嫌になる。

    俺の顔が平均以下なのは分かってるけど、わざわざ口に出して笑わなくたっていいじゃないか。

    悪魔は人間に比べて圧倒的に美人だということは分かってる。だから人間よりはイケメンだと信じてるけど。
    けど、悪魔の中ではどうしても浮く。

    この平凡な目元だけが気に入らないので、俺は前髪で目を隠している。それで根暗な印象がついてしまった。

    同時に、言い返す気力もないから、ただ俯くしかない。

    「こら。陰口はよしなさい。」

    先生が叱るが、相変わらず笑っている後ろの席の悪魔。
    俺はため息をついた。



    放課後、俺は荷物をまとめて図書室に行く準備をしていた。
    その時に、クラスメイトの男子が近づいてきて俺に話しかけてきた。

    「ティフ、三限の板書見して」

    いつもの事だ。俺の板書は見やすいから、と言ってくれるのはありがたいが、多分単に都合よく使われてるだけだと思う。

    けど、俺は言い返す権利がない。
    「つりたれ」だから。

    俺は黙ってノートを渡す。
    「さんきゅ!明日返す!」
    明日、か。
    本当は持ち帰って勉強に使いたかったけど、彼が言うなら仕方が無い。
    乱暴にノートを受け取った男が、俺に顔を近づけて小さな声で言う。

    「みんなああ言うけど、優しけりゃモテるから自信持ちなよ」

    そして去っていった。最高の皮肉だ。
    俺は彼の背中を見送って、荷物まとめを再開した。


    カバンを持って、4階の図書室へ行く。
    滑りのいい横開きの扉を開けて中に入ると、独特な古臭い香りがした。この古い本から臭う香りは嫌いじゃない。

    「あら、ティフじゃないの。珍しい」
    監督席に座っていた秘書の先生に声をかけられ、俺は一礼した。
    「成績やばいんで」
    入室リストに名前を書きながら無愛想にそう言うと、先生は軽く笑った。
    「あら、それは大変。
    でも真面目でいいじゃない。頑張って。」

    そして再び持っていた本に目を落とした。


    うん。
    俺は優しいし、真面目かもしれない。

    けど、モテたことなんてない。

    結局顔なんだろう。
    みんな顔しか見てないんだろう。
    本音を言えば俺だってモテたいけど、どうしようもない事だから。

    俺は本棚の列に足を踏み入れ、それらしい見出しの本を探す。
    目に見えない物への憑依。食べ物よりも難しい、概念への憑依。
    頭の固い俺でもわかるように細かく書かれてる参考書が欲しい。


    いくらか回って気になった本を数冊手に取り、読書席へ移動する。


    ふと机の列を見ると、先客がいた。
    背を向けているため顔は見えないが、後ろ姿を見る限り、髪は長いし小柄だし、おまけに全身黒いから、多分憑依型の女の子だろう。

    俺はその子と1つ席を開けて座り、本を机に置いた。
    その音に反応して、本を読んでいた彼女が顔を上げてこちらを見た。

    目が合う。

    俺と同じくらい長い前髪の間から覗いてる、透き通るように綺麗な水色の目に見つめられ、俺は思わず固まる。
    女慣れしてないせいで、変な汗が出てるのがわかる。

    彼女は少し微笑んで、座ったまま首で会釈してくれた。彼女の不思議に外跳ねした下の髪がひょん、と揺れる。
    その笑った顔がとても爽やかで可愛くて、俺は思わず顔が熱くなった。

    俺は目を逸らし、椅子に座って本を読む。


    …けど。


    隣の女子が気になって頭に入ってこない。
    あんなふうに優しく微笑んでもらったことなんてないし。
    なんだこれ。なんか熱い。


    これはダメだと思い、俺はすぐに席を立ち、先生に声をかけた。
    「先生、3冊お借りします」
    「いいわよ〜、ここに名前書いてちょうだい」

    フロントに行って本を借りる手続きを済ませる。
    席に置きっぱにしていた鞄に本を押し込み、そそくさと席を離れる。
    女の子はそんな俺を見ているようで、ぽかんとしていた。

    俺は目を合わせないようにして、図書室を去った。


    足早に家に向かう。
    この辺はまだ暖かいが、下町の方はだいぶ涼しくなっただろう。
    じきにここも寒くなるだろうし、帰ったら外套を出しておかなくては。


    家の扉を開ける。
    「ただいま」

    「おかえりー」
    奥から父の声がした。帰ってきてたのか。
    父は最近空界の手伝いに出ているから帰りが遅いのだが、今日は偶然にも帰りが早かったらしい。
    タバコの匂いがする。

    廊下を進んでリビングに行き、ゴトンと鞄を下ろす。
    机の前でやはりタバコを吸っていた父はこっちを見て言う。

    「ん?随分重みのある音だな」
    「ああ、今日本借りてきたから。」

    俺が手を洗いながら背中で返事をすると、父は嬉しそうに言う。

    「お!勉強か?」

    「うん」

    「あ、そうか。もうすぐテストだもんなぁ。
    どうだ?自信の程は」

    「…結構やばい。ちょっと徹夜するかも」

    「おいおい…いいけど、あんま無理すんなよ?
    体調崩したら元も子もないぞ?」

    「んなの分かってるよ。」

    父がいつものように俺の心配をしてくれるので、適当にあしらう。
    俺の脳裏にはまだ、あの女の顔がへばりついて離れない。

    「…?霞」
    「なに?」

    「なんかあったか?」

    父はいつも勘が鋭い。何かあると絶対に見抜いてくる。
    そんでお節介ばかり焼いてくる。

    「…ちょっとね。でも平気」

    「そうか?ならいいが…また虐められたとかじゃねえよな?」

    「そうじゃないよ。大丈夫。

    てか俺の外套どこやったっけ。」

    「……あぁ、俺の冬物と一緒にしてあるかも…いや待て、去年は分けたんだったか?」

    「なんか分けた気がするけど分けてない気もする」

    「だよな?俺もわからん。後で見てみるよ」

    以前、顔のことでいじめにあった時に父はわざわざ学校に行って先生と話をしてくれた。
    俺の事を思ってくれてる良い父親だと思う。
    俺の母は俺を産んで直ぐに死んでしまって、一人で俺を育ててくれた、俺の唯一信頼出来る相手だ。

    だから、俺の事を思ってしてくれることは否定しちゃダメだと分かってる。
    ありがたいことだよね。俺の事思ってくれてるから。


    俺は着替えを済ませて、自室に篭もる。
    借りた本を机に置いて座り、ノートを…

    あ、ノート…

    そうだ。今日はノートを貸しているから授業の復習が出来ないんだ。
    仕方ない。ともかく本を読もう。

    本を……

    ………………。


    全然ダメだ。頭に入ってこない。

    結局その日は、日付が変わる前にやる気をなくして寝てしまった。
    妙に集中もできないし、こんなんで勉強しても意味ない。

    てか一冊全く役に立たない本あった。
    これ御守り型の参考書じゃん。何やってんだ俺。

    翌朝。
    俺が眠った後に父が部屋に来たみたいで、放り投げたバッグの横に外套と耳あて、それと補充を忘れてた精力パックが置いてあった。

    相変わらず、お節介な父親…
    けど、こんな俺を心配してくれてるんだから。

    ありがたく思わなきゃ。


    俺は荷物をまとめて、外套を着て学校に行った。




    なんか、授業が筒抜けだった気がする。
    全然頭に入らないし、予想通りノートは返ってこないし…
    俺はなんとも言えない感情で頭の触手をざわつかせ、念の為持ってきた代わりのノートに板書を取った。



    放課後。
    俺は御守り型の本を返すためにまた図書室に寄った。
    俺が間違えて本を借りたことを話したら先生が爆笑してたけど、笑い事じゃない。本当に恥ずかしい。

    俺はもう一度本棚に回り、憑依型の参考書を探した。

    結構探したが、それらしいものを見つけられない。
    俺は本棚の上の方を眺めていた。

    その時だった。

    「…あの」

    背後から声がした。
    爽やかな声だ。女みたいな声。

    俺は振り返った。



    そこには昨日あったあの女の悪魔がいた。

    俺は顔面が一瞬で熱くなる。
    やばい。自分がここまで女慣れしてないとは。

    …しかし、女にしては背がでかい。
    俺と同じくらいありそうだ。

    俺が固まっていると、女は手に持っていた本を差し出してきた。

    「これ、良かったら」

    その本は、憑依型の参考書だった。
    しかも、憑依に纏わる裏技情報などが書かれてるもの。
    まさに俺が求めてたものだった。

    俺は驚いて女を見る。
    女は嬉しそうに笑って言った。

    「昨日、憑依型の参考書…沢山持っていらっしゃったから…他に探してるなら、その、これとても良かったので…」

    俺は、昨日から今日にかけての行動をやはり見られてたってわかってすごく恥ずかしくなった。
    けど、わざわざ貸してくれるなら、それほど嬉しいことは無いし…

    俺はできるだけ冷静になって、本を受け取った。
    「ありがとう…ございます。」

    俺は本を受け取って、その場で開いてみる。
    目次を見た感じでも、そこまで難しいことは書かれてない。
    やっぱり、これなら俺も勉強できそうだ。

    ついそのまま読み進めようとしたところで、また声をかけられる。
    「あっ、良かったら、す、座って読んだりとか…あの」
    そして女が後ろに下がり、彼女が座っていたのであろう席の隣の椅子を引いた。

    俺はハッとして本を閉じ、思わず席に向かう。
    何やってんだ俺。
    でもこうされたらもうそこ座るしかなくありませんか?


    俺は座って、固い姿勢で本を読む。
    隣に腰を下ろした彼女が、何やら書類らしきものを書きながら声をかけてきた。
    「何年生ですか?」
    俺は読みながら答える。
    「10年生です」
    「あ、じゃあ同い年ですね!」

    女がそう言うので俺は勇気を出して聞く。
    「…何組?」

    「あっ、3組です!ちょっと離れてるところの」

    3組っていうと、渡り廊下を渡ってこなくては行けないところにある。そこそこ遠いところからここまで来てるとは。

    俺はその調子で、何となく会話をすることに。

    「いつも図書室に?」
    「はい…ほぼ毎日来てます」
    「そうなんだ。本が好きなの?」
    「はい…あとはまあ、勉強も兼ねて」

    なかなかぎこちない空気感の中、俺が本に集中し始めた位で、女が逆に話しかけてきた。

    「テスト、もうすぐですね」
    「…うん」
    「緊張しますよね」
    「うん」
    「本を借りてお家で勉強してるんですか?」

    俺はまた本に集中できなくなったので、女を見て言う。
    「うん。俺成績やばくて。」

    女は言った。
    「昨日もそう仰ってましたよね。
    でも、それだけ一生懸命勉強したらきっと、いい成績とれますよ」

    「まだ何もやってないけどね…結局昨日も本ほぼ読めなかったし」

    (…君のせいで。)

    「あらま…そうなんですね」
    女は苦笑いしてそう言った。

    「でも、勉強しようって思えるの、素敵ですね。」

    そう切なげに言われて、俺も苦笑いした。

    俺はふと気になっていたことを聞く。

    「目、青いね。」

    女はハッとして俺を見た。
    相変わらず透き通った目をしている。

    そしてまた切なげに笑って答えた。
    「…はい…憑依液飲んでも、目の色変わらなくて」

    やっぱりそうか。
    憑依型を目指す悪魔は、毎日憑依液を飲むから、いずれ目も髪もタトゥーも真っ黒になるはずなのに、彼女は目が色付いたままだ。
    稀にそういうこともあるらしいが、この反応を見るに本人は思い悩んでいるのかもしれない。
    どうフォローしたらいいんだろう。

    「…綺麗だね、その目」

    ぎこちなくなってしまったが、何となく褒めてみた。

    「!!!!」

    すると女はハッとしてまた俺を見た。
    目を大きく見開いて、頬を赤くして。

    「…あっ……ありがとう…ございます…!」

    俺は反応を見て少し満足し、ニヤッとしてしまう。

    それを紛らわすため、父から貰った精力パックを吸う。
    その様子を見て、彼女は言った。

    「…あっ、やっぱり羽……その、失礼かもしれないですけど…生まれつきですか?」

    「うん。あと角もね。代わりに触手生えてる。」

    そう言いながら頭の上の触手をふにゃふにゃと揺らしてみせる。
    それを見て女が笑った。

    「あはは、可愛いですね」

    か、可愛い…?

    俺は変な声が出てしまったが、無視してパックを吸い続ける。


    「君は、テスト自信あるの?」
    俺がふとそう聞くと、彼女は俯いた。

    「…いいえ。どうも勉強が苦手で…どんなに本を読んでも、どんなに勉強しても不安で…自信があまりないんです。身についてる実感もあまり湧かないし、前のテストもそんなにいい点じゃなかったし…」

    そして顔を上げて微笑んで言った。

    「けど、あなたが一生懸命勉強しようとしてるの見てすごく元気が出たんです…だから、何かお手伝い出来ないかなぁって…あの本なら難しい言葉使われてなくて分かりやすかったから…役に立つかなぁって思って…」

    優しい子なんだな。
    と、俺は思いながら、ハッとして言う。

    「まあ、俺も勉強は得意じゃないけど、顔に自信ない分学力で補いたい、っていうのはあるかも」

    すると彼女は言った。

    「え!?そんなにかっこいいのにですか!?」








    呼吸が一瞬止まった。

    びっくりしてギルガムがギュッとなった。

    俺が?かっこいい?

    言われたことが無い言葉だった。


    俺は「…本当?」と彼女に聞く。
    彼女は笑って答えた。

    「はい!とてもかっこいい目をしてるし、髪型とかもかっこよくて…しかも勤勉で…素敵だと思います!」

    言われたことの無い褒め言葉を大量に並べられて、俺は思わずフラッとする。
    同時に、体がどんどん熱くなる。


    …これは、運命の出会いかもしれない。

    何を根拠にか、そう思ってしまう。


    俺は姿勢を正して、思いっきり言う。

    「一緒に勉強する?」


    え、と小さな声が聞こえた。

    俺は固唾を飲みながら呼吸を整え、口を開く。

    「良かったらでいいけど、せっかくだし、二人でやったら捗るかなって。話してて楽しいし、まあ君ほら、なんていうの?あれ、あれだから」

    自分でも何言ってるか分からなかったが、とにかく、このチャンスをのがせない。

    女の子とこんなふうに仲良くなれる機会はきっともうない。
    なんとしてでも、友達にならねば…!


    「…いいんですか!?」

    彼女は目を大きく開いてうるうるとさせている。
    こんなに喜んで貰えるとも思ってなくて、俺は思わず固まる。

    「やっ、やりたいです!

    ぜひ!一緒に勉強したいです!



    僕なんかで良ければ!」















    ………は?









    俺はぽかん、としてしまう。

    今、なんて言った?


    「僕なんかで良ければ…僕、ほんと頭悪いし…覚えるの遅いですけど…迷惑かけるかもしれないけど…!」


    ぼ、ぼく?


    え?








    いやっ、ただの僕っこかもしれn……………




    …よく見たら、喉仏出てる。
    てか背が高いし、肩幅そこそこあるし、胸が無いし。




    …嘘だろ。




    「…?どうしました…?」


    俺は一気に何かが崩れ落ちるような感覚に放心しかける。

    なんで気づかなかった。なんで俺。

    ふわふわしすぎだ。なにしてんだ。





    俺は死んだような顔をして答える。
    「いや、なんでもナイ……勉強シヨ」

    「やったあ!!」
    嬉しそうに座ったまま笑う彼は、さながら女みたいだ。


    …でも。
    話してて楽しかったのは本当だし。
    俺のことをこんなに褒めてくれるやつは他にきっといないし。


    …まあいっか。


    「俺、你任谷霞。」


    「わ!漢字名あるんですね!僕もなんです!

    僕は柘果寺渝!ネイでもいいですけど!」


    「敬語じゃなくていいよ。同級生なんだから…

    よろしく、柘果寺くん」


    「…!うん!わかった!

    こちらこそよろしくね、你任谷さん!」

    そうして額を合わせる。
    交流者の証だ。


    「2人とも〜いい所悪いけど、そろそろ閉めるわよ〜」
    先生が立ち上がってそう言うので、俺たちはハッとする。

    「あっ、はい!すみません!

    じゃあ你任谷さん、明日、会えるかな?」

    俺は真っ直ぐ柘果寺を見つめる。
    やっぱり、綺麗な顔だ。


    「…うん、わかった。また図書室来るね。」

    そう言って俺は微笑み返した。



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