掻き込むように肉を喰らう。
味わう余裕がないというように。
最高級のランクの肉をまるで何も有り難みがないと言わんばかりに。
行儀悪く手で鷲掴みにして、人ではなくなったように肉を掻き込む。
血の滴る肉を口いっぱいに頬張り、飲み込む前に次へ手を伸ばす。
そんなダンデをまるで神の様に自愛に満ちた瞳でキバナが見つめている。
口元をベッタリと汚す油を手の甲で拭えば、キバナが
「満足した」
と見惚れてしまうほど美しい顔に笑みを浮かべて問うものだからダンデは思わず目が離せなくなった。
瞼を伏せ笑えば美しい碧が隠れてしまって少しだけ残念な気持ちになる。
笑うキバナは美しいが一等好きな碧が隠れてしまうのは頂けない。
そんな事を考えながらもダンデはキバナから目が離せない。
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