A se uita la cineva ca la soale父に安らぎを。
そう願いながら、アルカードは幾度もその身に魔の炎を浴び、剣を父の体に突き立ててきた。
初めは仲間と。
そのあとは一人で。
そしてまた、気が付けば数百年が経ち、人の予言にまでドラキュラの復活による世界の終焉が囁かれる時代。
かつてドラキュラを葬った末裔達がアルカードの求めによって集い、再び事を成し遂げた。
父の真の姿はひたすらに恐ろしく醜悪な化け物だろう。それは、人から見たアルカード自身の姿でもある。
嫌悪することなどできない。
ただ、大人しく闇に帰れと願うばかりだ。
人の欲望で復活したドラキュラは、人の滅びの望みを叶えることなく、再び塵と化した。
「………」
あとは白馬神社の秘技により日食の封印を実行するのみ。
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