タイトル未定「あぁ?餓鬼の捜索任務だと?」
「あぁ、剣士含む全隊士への通達だとよ」
討伐任務帰りの汽車の中。同期の隊士から聞かされた、餓鬼の捜索任務通達。
一緒に受け取った文書を確認すると、藤襲山から現れた身元不明の餓鬼を保護し、御館様に引き渡せとの内容だ。
「…ったく、餓鬼を探せって……俺らのやることかねぇ?こんな……その辺歩いてりゃ目立つような珍妙な格好の餓鬼…、警官にでも任せりゃいいだろ。お前もそう思わね?」
「…食うか話すかどっちかにしろ 、阿呆が」
「お前、一言多い・・・」
まだ、横で戯れる同期の声を右から左に受け流し、餓鬼についての詳細を頭に叩き込む。
歳の頃は、おそらく、7つか8つ。
碧色の髪。
髪型は、ざんばらとしているが、双鬢を三ツに編んでいる。
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