みんなに見守られているエー監シリーズ05今日は9月23日。
私の大事な大事な彼氏、エースの誕生日だ。
なのにやってしまった。
これは…ピンチなのではないだろうか。
「どうしよう…。」
目の前にはぐちゃぐちゃになったケーキ。
確実に時を刻んでいく秒針の音。
そして、絶望する私…。
つい先ほどまで、それはそれは順調にいっていた。
スポンジはいい色に焼き上がった。
生クリームもいつもよりもふんわりと泡だてられた。
飾り付けだっていつも以上に見映えよくできた。
それなのに…どうしてこうなってしまったのか…。
「ユーウ、来たぜ~。」
「…っ!!!」
無情にも鳴り響く呼び鈴。
続けて聞こえたのは…いつもなら待ち望んだ大好きな声。
でも今日は…今この瞬間には聞きたくなかった。
とはいえ、追い返すわけにもいかない。
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