待ってるから、だから、 おれには、コイビトがいる。綺麗で可愛くて大好きな子。ずっと一緒にいたいし大事にしたかったから、同じユニットメンバーとして一緒にいられたらそれでいいと思っていた。でもあの雨の日、ずぶ濡れで泣きながらおれを好きだって言ってくれたその子を抱きしめて、おれも同じ気持ちだって伝えてから数日。
あの子との距離感が全然わからない。前はどんな会話をしてたんだっけ。ハグだって普通にしていたはずなのに、全然出来ない。なんか緊張するっていうか、恥ずかしいっていうか、そんな感じ。これからこんな調子で大丈夫なのかなとか思うけど、そのうち慣れるはずだと誤魔化しながら日々を過ごす。
いつか、いつかあの可愛い唇におれのをくっつけたりなんかして。そんな妄想をしていたのに。
791