よすがの星A・ラーマ・ラージュは昔から息抜きというものが苦手だった。警察官だった頃からの癖なのか、彼自身の性格の所以なのか、兎に角休息というものを避けてしまう所があった。
1度燃え上がると自ら鎮火の出来ない炎のように、故郷に戻ってからもラーマは何かに駆り立てられるように自らを追い込んだ。同胞に武器を渡すだけで使命が終わった訳ではない。
国を救う為の解放闘争は始まったばかりだ。銃弾だって限りがあるし、もっと協力者も必要だ。
そして、そのせいで寝食が疎かになりがちにもなった。
叔父やシータには苦労を掛けまいという気持ちがそうさせてしまった。
そんな中起きた訓練中の銃の暴発事故。
幸い怪我人こそ出なかったものの、ラーマは自分を責めた。
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