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    あかね

    @aka_me_iro

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    あかね

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    #だぶるぴーじー240504 で配布しました語りです。

    【前書き】
     オタクがすなる語りといふものを、私もしてみむとてするなり。
     ただ取り留めなくリョータとヤスについて語るのもいいが、せっかくなら私が発行した同人誌の内容を交えて語らせていただきたい。記憶を保つことが苦手な私が、その当時多分こんなことを思っていただろうという憶測を交えて語る。なので、私がこれから語る内容は解釈の答え合わせでない。作品というのは作者の手から離れた瞬間、読者のものであると思っているからである。そのことを前提に置きながら、お時間がある方は私の語りに耳を傾けていただくとうれしいものである。

    【7番目の家族】【8番目の家族】
     親しい二人の関係に置ける終着点の一つに、婚姻関係があると思っている。それは血族による家族関係ではなく、自分の意思で選ぶものであり、私は強固な絆の証ではないかと考えていた。私はリョータに取って、家族とは失われるものの象徴になってしまっているのではないかと考えていた。父親に続いて兄をなくし、そのことから母親や妹と関係不全に陥っている現状。家族というものに対して、楽観的な感情を持っていないリョータ。だからこそ、前向きに家族に向き合ってもらいたいと思っていた。
     リョータは素直でなく、繊細だ。まるで人を拒絶するかのような雰囲気は自分の心を守るために身につけてしまった、防衛本能なのではないかと思う。そんなリョータに寄り添うようにいるのがヤスである。ヤスの前ではリョータは年相応の少年のように笑顔で軽口をたたき合い、雰囲気すら和らいでいる。それは、リョータが心の底からリラックスをしていて、ヤスに心を開いている証拠。家庭で自分をさらけ出せずリラックスできないリョータの現状において、ヤスの側は唯一自分をそのまま出しても傷つけられないという安心感を与えられている場所ではないかと考えた。
     兄を失ったリョータに残されたのはバスケである。バスケに打ち込むことによってリョータは罪悪感から逃げる場を得ることができたし、ヤスとも出会うことができた。リョータにとってバスケは自分の人生にとってなくてはならないものである。しかし、リョータがバスケを自分で選んだとは言いがたいのは、兄の存在がある。リョータにとってのバスケは兄との思い出とも重なり、リョータだけのものとは言いがたい。
     ヤスはリョータがはじめて側にいたいと望んで選んだ象徴なのではないか。そして、ヤスもそれを受け入れてリョータの側にいるのではないか。そうあってほしい。そうして、リョータにとっての傷になっているであろう、家族という関係性に癒しを与えてほしいと思い、書き上げたのがこの話である。


    【SとMの陶酔】成人向け
     他者に対する奉仕するものと、奉仕されるものの関係の中でわかりやすいのがSMプレイだと思う。調べていくとS側に立つ者はM側がなにを望んでいるのかを考えていると知った。これを知ったときにヤスがS側リョータがM側にしようと決まったのである。
     ヤスが他者に対して優しさを見せたり世話を焼くことを苦と思っていなかったりするのではないかと思っている。そして、リョータは他人に世話を焼いてもらいたいと思っているのは、兄に対する態度から見て明らかだと思う。だから、ヤスとリョータは凹凸がカチリとはまっているように、需要と供給が満たされているのではないかと思っている。


    【悲しみはさみしがり】
     リョータの人生における最大の傷は、自分のせいで兄を失ってしまったかもしれないという事実だ。これは、リョータの性格を形作ったトラウマで、簡単に癒されるものではないと考えた。
     自分を責め立てる気持ちは、例え周りの人たちからあなたのせいではないと言われても、聞く耳を持たないだろう。必要なのは時間。そして、リョータのことを愛している人がいることをリョータが自覚することが大事だと思っている。ヤスはリョータのことを愛しているという事実を真正面から伝えられる存在だと思う。それはヤスの素直な性格から現れている。リョータが立ち直るきっかけにおける大事なキーパーソンであるヤスが好きだ。

    【嫉妬にまつわるエトセトラ】
     大切な人が自分の知らない話を楽しそうにしているのを見て、胸がもやもやしてしまう瞬間はないだろうか。リョータとヤスはニコイチと言っても過言ではない二人だからこそ、その瞬間がないとは言い切れないのがいいと思う。特に中学もしくは高校以前の二人は全く別の生活をしていたのだ。もちろん相手が知らないこともたくさんあるだろう。
     相手に興味があるからこそすべてを知りたがる。口に出してしまうと鬱陶しがられるのではないかという不安。色々ごっちゃ混ぜになった感情を互いに抱えているであろう二人がいいなと思って書き上げたのがこの話である。

    【さよう ならば ごきげんよう】
     恋や愛だけが関係のゴールではないという話を書きたかった。リョータは原作で描写があるように異性愛者の面が強く出ている。もし、リョータとヤスが恋愛関係になった時、友情との違いはどうなるのだろうと思う。
     友人関係より強固に見える二人の関係。ヤスはリョータに対して献身的なイメージがあってほしいので、リョータの嫌がることはしないと断言できる。でも、その規範を超えてリョータを求めたときに、リョータはヤスのことを受け入れるのだろうか。
     私はリョータの内面に自己勝手な面をみている。これは悪いことではなく、自分が決めた目標に対して猪突猛進するためには必要な面であるとも考えている。だからこそ、無理なものは無理だとはっきり言えてしまうのではないか。
     現実の多くは恋愛関係が破綻すると友人関係までヒビいってしまうことが多いと思っている。それは、互いに夢を見て気恥ずかしさから、離れてしまうのではないか。
     だけれども、リョータとヤスは互いの違いを認識したまま、関係性が続いて欲しい。恋愛だの友情だのレッテルを貼ってしまえばそのように振る舞ってしまうのが、人の性であると思っている。
     しかし、二人の間にはグラデーションの関係があると思っている。ときには友人、かけがえのないパートナー、親子のような関係から、兄弟のような関係。その時その時違う関係の中で、変わらないことは一つ。互いを思い合う気持ちではないか。その思いが二人の間にあれば、たとえ関係性が変化しようとも、年月が経とうとも、二人はずっとそばにいられるのではないかと、それは恋愛関係がゴールではないのではないかと思い、書き上げた話である。

    【春を いだいて ねむれ】
     物理的に違いが離れてしまったとき、二人はどう思うのか。二人はニコイチの関係であると思っているので、片割れが失われたときの喪失は、自分の半分がなくなってしまったと同等であると思っている。喪失は他の何物にも埋められず、本来なら寄り添いあい苦しみに耐え抜くことができる関係であるのに、その相手がいないという苦しみを表現したかった。
     リョータとヤスは一時的とは言え離別が待っている関係であると思っている。バスケに集中するリョータの努力と才能は、その舞台ではヤスと同列になることはない。だけれども二人の心の中は常に相手の存在があるのだと信じている。リョータはヤスの、ヤスはリョータの存在が心のなかにあるからこそ、前を向いて夢に向かって邁進できると思っている。
     そう思うからこそ、最大の喪失の一つである死別をテーマに書き上げた。片割れが失われたとしても、今までの歴史と関わりが消え去ることはなく、そして心の中に片割れが存在していれば、本当の意味で喪失することはないのではないかと思っている。
     最後に、リョータの深堀りをおこなうにあたり、多くの話でヤスは都合の良い存在として扱っていないかと不安もあった。最後の話は、老成した精神になりやすいヤスが恥も外聞も脱ぎ捨て、執着に全ふりした場合どうなるかを考えて描いた作品である。

    【おわりに】
     リョータとヤスの関係を思うに当たり、語りは尽きることはない。これからも、いろいろな関係や、互いへの思いを妄想し言語化していきたいと思っている。また私は言語化が苦手なので、読み取りづらい部分が多数あったと思う。
     ここまで読んでいただけた方に、最大の感謝を。
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    【前書き】
     オタクがすなる語りといふものを、私もしてみむとてするなり。
     ただ取り留めなくリョータとヤスについて語るのもいいが、せっかくなら私が発行した同人誌の内容を交えて語らせていただきたい。記憶を保つことが苦手な私が、その当時多分こんなことを思っていただろうという憶測を交えて語る。なので、私がこれから語る内容は解釈の答え合わせでない。作品というのは作者の手から離れた瞬間、読者のものであると思っているからである。そのことを前提に置きながら、お時間がある方は私の語りに耳を傾けていただくとうれしいものである。

    【7番目の家族】【8番目の家族】
     親しい二人の関係に置ける終着点の一つに、婚姻関係があると思っている。それは血族による家族関係ではなく、自分の意思で選ぶものであり、私は強固な絆の証ではないかと考えていた。私はリョータに取って、家族とは失われるものの象徴になってしまっているのではないかと考えていた。父親に続いて兄をなくし、そのことから母親や妹と関係不全に陥っている現状。家族というものに対して、楽観的な感情を持っていないリョータ。だからこそ、前向きに家族に向き合ってもらいたいと思っていた。
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    【7番目の家族】【8番目の家族】
     親しい二人の関係に置ける終着点の一つに、婚姻関係があると思っている。それは血族による家族関係ではなく、自分の意思で選ぶものであり、私は強固な絆の証ではないかと考えていた。私はリョータに取って、家族とは失われるものの象徴になってしまっているのではないかと考えていた。父親に続いて兄をなくし、そのことから母親や妹と関係不全に陥っている現状。家族というものに対して、楽観的な感情を持っていないリョータ。だからこそ、前向きに家族に向き合ってもらいたいと思っていた。
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