明日一緒に行かないか『明日一緒に行かないか』
いや、「どうだ、あんたこういうの好きだろう」
「もらったものだ、使わないのはもったいないからな」
いや、うむ・・・
夜更け大倶利伽羅は1人で悩んでいた。
手には舞台のチケットが2枚。歌仙をデートに誘うためのしゅみれーしょんをしているといったところだ。
明日はふた振りともそろって非番であり、この機会を逃すわけにはいかない。
だが口下手で素直でないこの刀にとって自分の恋人を誘うのはなかなか簡単なことではない。
「・・・・・・遅いな」
そうだった。大倶利伽羅は今歌仙が来るのを自室で待っているところだ。今夜は大倶利伽羅の部屋で過ごす約束をしていたのだった。いつものように、酒を用意して、歌仙を待っているのだが、なかなか来ない。
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