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    ninayama2780

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    ninayama2780

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    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15617242
    でカットしたとこです

    五の特別講義 ~次元について~▼五条先生の特別講義

    「えーっとつまりね」
    「お」
     ホワイトボードの前に出た五条が、九十九に替わってペンを取った。
    「これは解釈の話なんだけど。これらの次元って、こういうふうに捉えられるんだよ」
     五条はするすると白い面に文字を足していった

     一次元、二次元、三次元
     ↑時間  ↑画面  ↑立体

    「は~ん?」
     虎杖が首を捻る。最低限通じればいい相手として、虎杖は便利な指標である。虎杖に通じれば残るメンバーはたいてい理解できるからだ。
     五条も虎杖の表情を見ながら続ける。
    「一次元っていうのはね、まず線しか存在しない世界のこと。これは空間の自由度が一しかない、一方向にしか移動できないことを指す」
    「ごめん、俺無理かも」分からんかも。
    「理論は深く気にしなくていい。現実で言うと、一次元って『時間』を指すんだ」
     解釈にもよるけどね。ペンに蓋を被せつつ五条は笑う。
    「時間って、過去か未来か一方向しか存在しないでしょ? 上下も左右もない、前に進むか後ろに進むかしかない。それが一次元」
    「おお、そういう」
     “時間”という解釈は納得がいったらしい。虎杖が手を打つ。
    「次に二次元ね。これはわかりやすいでしょ? 縦×横の世界。たとえば漫画やイラスト、画面みたいな、上下左右に移動できる自由度を持つ」
    「ん~、うん」
    「ま、三次元である時点で、一次元と二次元は包括されてるんだけどね。現実に存在してる人間は、この二次元のことを解釈・理解できないと知的活動が大きく制約される。紙に書かれた文字を用紙に鉛の粉がこすりつけられたものとしか認識できなかったら、やばいでしょ?」
    「よく分からんけどヤバそう」
    「そのよく分からんけどでいいんだよ~」
     合格! と五条が手でオーケーサインを作った。
     話を横目で聞いていた釘崎が「あ」と声を上げる。
    「……なるほど。だからアンタなわけね」
    「……」
     見られた伏黒はどう反応するのが正解か分からず、とりあえず黙った。
     虎杖が柔軟に首を傾げ、それに五条がまた解説する。
    「影、ってさ。触れないのに存在するよね。でも普通、立体ではないでしょ?」
    「あ! うんうん」
    「だから影を術式に使う恵は、本能的に二次元への解釈がより深いんだよ。これに関しては天性だから、たぶん僕も敵わないね~。日常でほぼ使うことないけど」
    「一言余計なんすよあんたは」
    「伏黒がすげ~ってことね! オッケー!」
    「ここまで砕いて言われてそれで済ますか」
     伏黒が五条を睨み、釘崎が虎杖に呆れた。
     五条は一段階声を明るくする。
    「で、三次元は簡単。ここ! この空間! 縦×横に奥行きの付随された世界。これがなければ全物質は存在できないし全生命は生きていけない。以上」
     カツン、とペンをホワイトボードに戻す。九十九が適当に言葉を付け足した。
    「三つの次元の中で三次元がもっとも情報量が多い。コントロールも計算も厄介だけど、それについては五条が日常的にやってることだからね。彼にぶん投げて問題ない」
    「……五条先生ってすごかったんだな……」
    「そのとーりっ。由基さん話戻してー」
    「はいはい」
     五条が親指を立て、九十九がまたペンを握る。あくまで調子の軽い五条に、伏黒が最後にもう一度だけ溜め息をついた。
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    蒼(あお)

    MAIKINGキスの日ということで、書き途中のものから、キスメインでもないのになぜかガッツリ書いていたキスシーンを引っ張ってきました!
    前後切ってるので話としてはなんじゃこりゃかも。短い上に唐突に終わります。
    好きです、付き合ってください。というベタな言葉から始まったお付き合い。時間さえあれば一緒に居たくて忙しい合間を縫って共に過ごした。傍にいたらくっつきたくなって手を繋いだ。二人きりになれば体温を感じたくて抱き締め合った。距離感を探り合い、確かめるようにゆっくりと、ひとつずつ。そうして進んできたふたりが、もっと互いの近くにいきたくて唇を合わせるようになったのは、少し前のことだった。
    表面を触れ合わせるだけのうぶなキスにも慣れてきて、この日は久しぶりに五条の部屋でゆっくり過ごせる日で、風呂上がりでほかほかな体温が心地よくて。どちらからともなく始まったキスのやめ時が分からなくなった。
    くっついては離れて、息をついたらまたくっついて。何回目かの息継ぎの時、意図せず鳴ったリップ音で火が着いた。これまでよりも強く押し付けては、チュッと音を立てて離れるのを繰り返す。しっとり合わさってはぷるんと離れる感触が気持ちよくて、もう一度。その内もっと感触を味わいたくなって、ほんの少しだけ唇を食んだ。虎杖の少しカサついた下唇の奥、つるりとした粘膜が上唇の裏と僅かに触れ合う。たった数ミリ合わさっただけの皮膚が受け取るぬるりとした感触に物凄く興奮した。もっと、もっと今のが欲しい。縋るように首に回された腕にも煽られて、気付けば五条は殆ど押し倒すような体勢で、夢中になって虎杖の唇に吸い付いていた。
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