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    111_846

    @111_846
    主にAIイラストツールで遊んだもの置き場。女体化しかない。

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    111_846

    MOURNING夢飼い(くりつる)https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6570125 の派生話の発掘供養「……遅いなあ」
     平日昼間特有のゆったりとまばらに流れてゆく人並みを見ながら、僕はぼやいた。寄り掛かったコンクリートの柱が冷たい。
     ふう、と指先に息を吐き掛けた。今日はやや小春日和だから手袋をするほどの寒さじゃないと思っていたけど、流石にずっと立ち止まっていると末端が冷えてくる。
     僕は今鞄を片手に、とある人と待ち合わせをしているところだった。待ち合わせ場所は、最近住みやすくて良い街だと評判が鰻登りになっている街の駅前。一昔前に比べると駅前の開発も進んで、随分と若い人の賑わいが増えた街並みの中だ。
     目的の人物は約束の時間を十五分以上過ぎても現れず、待ちぼうけを食らっているところだった。
     明日は休みだろう、予定がなければ付き合ってくれないか。そんな連絡が入ったのは、昨夜家事や諸々のことを終えてベッドに入ろうとしていた頃だった。
     連絡を寄越してきたのは僕のおじさんだった。僕に鶴さんを紹介してくれた、ちょっと変わり者の親戚である。
     一応おじさんという扱いにしてるけれど、親戚としてはかなり複雑な遠縁らしいので正確な関係性はよく分からなかったりする。確か母方の親戚らしいことは知ってい 5775