『as pretty as possible for disteny』その後柴柚葉は頭を抱えていた。
クリスマスの当日、自宅に大量のチョコレートが送り付けられてきたのだ。
しかも、柚葉が好きなショコラトリーの、クリスマス限定のチョコレートたち。
「自分へのプレゼントに買おうかな」と思ってはいたが、すぐに予約がいっぱいになって諦めた物ばかりだった。
頼みもしないのにそんなレアな物が届くなんて、信じられないことだ。出来過ぎた夢物語か! と、普通なら思う。
その上、信じられない相手が送り主なのだ。
見間違えじゃないかと思って5分以上は凝視しているけれど、名前が変わることはない。
『柴大寿』
家族として愛してはいるけれど、同じくらいかやや上回るくらい殺したいと思っている兄からの、突然のプレゼント。
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