メイドパロなグエスレ②数年後。
ジェターク財閥私有地、ジェターク家屋敷グエルの私室。
「……え……グエ……さ……グエル……ま」
ゆさりゆさりと身体を揺すられて、どこか遠くで名前を呼ばれて、グエル・ジェタークはその大きな身体を少しだけ動かす。
「んー……」
自身の体温で温められたシーツの温もりを感じつつ、微睡んだ意識を徐々に起こしていく。
目に刺さるような朝日を浴びて重い瞼を開いていけば、ぼやける世界にただ1人、自分の名前を呼び続ける人物がそこにいた。
「グエル……さま……グエル様!いい加減起きてください!!」
スレッタ・マーキュリー、グエル専属のメイド。
幼い頃から共にいた、グエルの家族。
そんな彼女が、慌てた顔でグエルの身体を必死に揺らしていた。
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